ごあいさつ

通信Back number 2014年4月~2015年3月

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2015年3月26日 No.316

久しぶりに小学生とプラバンをやりました。何年ぶりでしたので,何を用意すればよいのか,またどんな手順だったかを思い出すのがちょっと大変でした。まずは,プラバンを買う,次に適当なサイズに切り分けなければいけません。そこから失敗しました。サイズを間違え大きさにバラつきがでました。子ども達はサイズなどまったく気にはしていないのですが,私としては間違えたというのが気になって仕方ありませんでした。ひょっとすれば,子ども達が答を間違えた時と同じ気分でしょうか。まだまだバタバタが続きました。

プラバンは,マジックで絵を描きます。当然ですが,黒や赤のマジックだけでは間に合いません。何色かはあったので当座はそれで間に合わせましたが,結局は足りないということでホーマックまで子ども達と一緒に買いに行きました。また,オーブントースターはあるけれどお皿が見つからない。焼くときの注意点は何だったろうか。しかし,やり始めると何となく思い出すものです。痛くないように四隅を丸く切り取ったり,キーホルダーや飾りとして使えるようにパンチで穴を開けたり焼くまでの準備はできました。焼くのはオーブントースターに置くだけですからたいした手間のかかるものではありません。わいわい言いながら無事プラバンは出来上がりました。はがき程度のサイズが証明写真程度の大きさになりますから,最初の絵に少々の失敗があっても出来上がりではわからなくなります。誰がやっても結構上手に見えるところがいいですね。

そして,失敗したおかげで副産物もありました。まず,マジックを何処に置いたかわからなくてあちこち探していると,昔作った懐かしいプラバンがいくつか出てきました。鉄腕アトム,あられちゃんや銀河鉄道999の絵でした。鉄腕アトムは教科書に使われていてみんな知っていましたが,あられちゃんや銀河鉄道999は知らない子がほとんどでした。時代を感じました。ちなみに小学生が描いた絵は妖怪ウォッチやアナと雪の女王でした。

また,足りない色を買いに行き,小学生から通学路が決まっていることなど教えてもらいました。通学路が決められているのは,交通事故や誘拐などを考えると仕方がないのでしょう。でも寄り道の楽しみがないのは何ともさびしいことと思いました。思えば,以前は文房具を買うお店が近くにいくつかあったし,遠足のお菓子も近くにあった駄菓子屋さんで子ども達が買っていたものです。スーパーなどと違って駄菓子屋さんはおまけしてくれたりしたようです。ずいぶんと変わったものだと改めて感じさせられました。

なかなか好評でしたからまたやってみようと思っています。そして,次はプラコップも入れてやってみようと思っています。確かコースターのようなものが作れたはずです。でも,中が見えるように,オーブントースターのガラスをきれいにしないといけません。プラバンが縮んで行くとき,くしゃくしゃになって失敗かもと思わせる,ハラハラドキドキがないと面白みが半減です。次回は用意を整えて,でも失敗から予想しないものが出てくるから面白いのかもしれません。いずれにせよ楽しくやりたいと思っています。

♥公立高校学力検査…3月4日(水)に実施された学力検査の平均点は科目によって多少の変動があったものの,合計では昨年度とそう変化はなかったようです。

○国語…標準・裁量とも昨年同様易しい出題でした。

○数学…標準は昨年よりも少し難しかったようですが裁量は同程度だったようです。

○社会…昨年と同程度のやさしめの出題でした。

○理科…小問集合の問題が昨年より難しくなり完全回答が増えたため平均点は下がるようです。

○英語…昨年と同程度の難易度でした。

どの教科も出題形式は昨年と変わっていません。しばらく同じ形式が続くのかもしれません。

♥年度の異なる卒業生が何組か集まり,ゲームやおしゃべりが弾みました。例年になくにぎやかで忙しい,でも楽しい3月でした。

 

♥イモリ…おばさんや子ども達から,太ったといわれています。確かにおなかのでっぱりが大きくなったようです。でも食べる餌は少ないし,三日に一度程度しかあたっていなのですが……。そして飼育しているイモリの寿命は10年以上という記録があるとか,ちょっと驚かされました。買ってきた去年の六月で何歳だったのか知れませんが後数年の寿命があるのでしょうか?水替えも餌もそんなに手間はかかりませんが,ちょっと責任重大だなあと心配しています。

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2015,02,26 No.315

受験勉強のため中3と高3が毎日のように塾に来ています。高校生は二次試験の英・数・国を勉強しています。私と一緒にするのは数学が中心になります。部活をしていましたから本格的な勉強は夏休み頃からです。短い期間ですが集中して勉強をしてきましたからよくできるようになって来ています。若いということは物事の飲み込みが速く,何よりも私のような思い込みがないところが強みでしょう。昔の経験が邪魔になることさえあります。

その昔,大学受験のときだけですが私も勉強しました。苦手の英数には手を焼きました。英語はなんとなくお茶をにごした勉強で,かけた時間に比べてどのくらい実力がついたか怪しいものでした。しかし,数学は力がついたと実感しました。始まりが低いものでしたから上がって当然というべきかも知れません。

数学の勉強で計算はずっと苦手で嫌いでしたが,大学受験の勉強で計算を苦にした記憶はありません。どちらかといえば,答えが簡単な数値になって計算が楽だったような思いが残っています。これは,いやな計算のことを忘れ,思い出を美化しているということでしょうか。

ともかく嫌いなものですから,高校生と数学をしていても計算をしないことばかり考えます。まあ,手抜きをやりたいだけだという説もあります。しかし,時にはどうしてもたくさん計算しないと解けない問題があります。そんなときは,嫌がっていることがまともに顔に出るようです。「計算は嫌いだ」と自分でも言っていますから,一緒に勉強している子ども達も私の計算嫌いを良くわかっているようです。ある時など,子どもから「おじさんには解けない問題だよ」と言われ,どんな問題かとたずねると,子どもは笑いながら「いっぱい計算しないといけない問題だよ」との返事で,「ああそうか」と私は納得し,それを聞いて他の子も「そうだね」とばかりにニコニコと笑っています。

そんなたわいない会話をはさみながら,受験生は労をいとわず黙々と問題を解いていきます。「少し休憩すれば」,「科目を変えれば」と私が勉強にブレーキをかけるといった調子です。休憩中に軽食を取りますが,食べ終わるとすぐに問題に向かったりします。試験まで残る日数はわずかとはいえ,若いから大丈夫なのでしょうが疲れるのではと違った方向で心配になります。

中学生は志望校を決めてからの猛勉強です。そして,英・数もありますが,得点源としてプリントやまとめテキストを使って理・社の底上げを目指しています。

高校生は,高校受験の問題を見たりして「楽だね」などと言っていますが,中学生にとってはそれなりに大変です。私に「問題をよく読んで,意味を考えて」などとしかられながらも,めげずに勉強しています。

彼らは,もう少し続けなければなりません。普段は神様なんて考えもしませんが,今は良い結果になるように祈るばかりです。

嫌いな計算ですが,お付き合いを続けていると,ちょっと式を変形すると計算がとても簡単になるといったことに気がつくようになりました。それからは,計算をするよりも,式を変形できないかといったことに注意がいくようになったようです。結果的に速く正確に計算ができるようになった部分もあります。嫌いなものは嫌いで仕方がないのですが,それなりのお付き合いがあればいいこともあるのかなと思います。

 

イモリ…亀を飼っている子どもから「亀は肉をよろこんで食べるから,イモリもたべるよ」と聞いていました。こころみに豚肉のかけらを爪楊枝に刺して鼻面に持っていくと,ものすごい勢いで食いつきました。

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2015,01,26 No.314

年末からタブレットを使い始めました。パソコンとほとんど同じような機械なのでしょうが,入力の仕方など違うところもあり練習中です。子ども達のほうが機能をよく知っていて使い方も上手です。入力に手間取っている私の様子を見て,子ども達は面白がっているのかもしれません。

パソコンやタブレットは便利な機械なのでしょうが,自由に使えるようになるにはそれなりの知識の習得や練習が必要なことは間違いありません。そのためには,それなりに時間をかけ努力をしなければいけないでしょう。さて,その努力ですが私は好きではありません。いつのころからか「努力」という言葉をできるだけ使いたくないと思うようになりました。タブレットを前にして,練習をしなければ,と努力をしているようです。

私の嫌いな言葉に「がまん」というのもあります。子どものころ注射の前に「がまんしてね」と言われたものです。タブレットをいじりながら,なぜ「努力」や「がまん」という言葉がいやになったのだろうか,とふと思いました。

そして,この文章の下書きに,「私はタブレットの練習をゲームのようなものと感じ,特に努力を強いられているといった思いはありません。」と書いて気がつきました。「努力」・「がまん」に共通な点はどこか強いられた感がつきまとうのです。つまり,自分の好きなことや興味のあることをしているときには,労力と時間をかけ,まさに忍耐強く努力をしますが,あまり苦にしません。努力や忍耐は人に強いられるものではなく自分自身の意思で行うものなのでしょう。

注射は熱が下がるとか痛みをとるといった目的でするのでしょうから,痛いといってあばれても自分のためにはなりません。でも,痛いといって泣くくらいはがまんしなくても許されてよいと思います。子ども心にそんなことを思ったのかもしれません。「努力しなさい」こちらは様々な場面で聞かされてきたかと思います。特に親や身近な大人達に「自分のためだから」と言われたと思います。まあ,その通りに違いはないのですが,どこかストンと心に落ちないものがあったのでしょう。あるいは,単なる天邪鬼な性格のせいかもしれません。

 一般的な社会生活をするためには,最低限のルールやモラルを守らなければなりませんから,努力やがまんが必要なことは当然だと思います。最低限とはどこなのかというと,人により線の引き方が異なるかと思いますが,自分自身のためでもあるわけですから,これとて人に強制されるものではなく納得してするものだと思います。強いられた感がなければ,誰しも忍耐強く努力ができるのでしょう。しかし,勉強,字にもあるようにどこか強いられた感が付きまといます。強いられたというよりは,やらされている感というほうが良いかもしれません。もう一つ努力という言葉にひっかかりを感じることがあります。例えば今言われるブラック企業のような,明らかに非合理的な努力を強いられることがちょくちょくあるように思います。学校の勉強で書くことのできる漢字や単語を書かせるといった中身のない努力を強いられるといったこともあります。どうすれば納得し努力を続けることができるのか,難しいことではありますが,意味のある中身のある課題を考えてやっていきたいと思っています。しかし,勉強で努力をやり続ける,努力嫌いの私など頭の下がる思いです。そして,その努力を受験生はよく続けています。やはり,ありふれたことですが,目的や目標といったことはとても大切なようです。

イモリ…正月休みを乗り切って元気?にしています。

 そして,水栽培のヒヤシンスが咲きました。二つはちゃんと花茎が伸びてそれらしく咲いています。しかし,この寒い時期に無理やり花を咲かせようというのですからどこか無理があるのかもしれません。あとの二つの球根は花茎が十分に伸びず,いじけた感じで咲いています。手入れが悪いという説もあります。

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2014.12.26 No.313

一年で昼が最も短い冬至が22日でした。あとは徐々に日が長くなっていくので,冬至を一年の始まりとした民族や地域があったと読んだ記憶があります。気がつけば一年の終りです。子ども達に一年間お付き合いをしてもらいました。私が主に子ども達とかかわるのは成績を意識した学校の勉強が中心にあります。少しずつ成長していく彼らの勉強という一面だけですが,私達が少しでも彼らの成長の助けになったのであればうれしいことだと思っています。 

一面だけと書きましたが,学校の勉強ができるようになるには様々な要素が満たされなければいけません。字の読み書きができれば,計算ができれば勉強ができ成績が上がるか,そうは簡単にはいきません。

 植物の成長について「リービッヒの最小律」ということをかなり昔に習ったと記憶しています。植物の成長には日光や土壌の性質や様々な栄養分が必要です。多くの要素が絡み合って植物は成長しますが,その成長は満たされている要素ではなく,最も満たされていない最小の量しかない要素によって決定されるという内容でした。よって最小律といったのだと怪しい記憶があります。

 勉強にも様々な要素がありますが,どの要素が必要なのかがわかればなどと思ったりします。植物の栄養状態などは葉や花など眼に見える部分に現れることは簡単に分かり,適切に対応すれば見事な花や実をつけることができるようです。人間も体調など外から見える部分についてはどうすればよくなるか比較的わかりやすいかと思います。最近は神経性とか言いますからそう簡単なものではないようですが,眼に見えることは分かりやすいといえます。

 頭の中でしている子ども達の勉強は眼に見えないのですが, 日々成長しているのだと思います。植物もそうですが,育ち方や成長の速さはみな違っていますが,りんごはりんごにスイカはスイカに育つと決まっています。しかし人間は,どう育つかは分かりません。何がその子らしいのかは分かりませんが,おそらく,その子らしく育つのが一番その子にとって良いことなのだと思います。その子らしく育つために,学校の勉強に限らずいろいろなこと,例えばモノポリーや大富豪といったゲームだって,子ども達の栄養分になるかと思います。あれもこれもと思いながらできないことの多い私ですが,どこまで栄養分になれるかいろんな挑戦をしたいと思っています。

 そして,子ども達がどう育つのか,金子みすずではありませんが「みんな違ってみんな良い」,そしてどこまで育つのでしょうか。学校の勉強といった限られた範囲ですが,彼らの成長にかかわりどこまで彼らを伸ばせるのだろうかと年の終りに改めて感じています。そしてどう育つのかも楽しみにしています。

 ♥イモリ…半ば忘れ去られたような存在になっていますが健在です。六月の末に買いましたから六ヶ月間生き抜いたことになります。あまり食欲はないようですが,と言いながら鮭の焼いた身は驚くほどの勢いで食べました。初物だと思うのですが食べ物とちゃんと分かったようでした。本能だとは思いますがよく分かるものだと感心しました。以外に丈夫なようですから,年を越しそうです。でも正月休みを乗り切れるかと心配しています。

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2014.11.27No.312

今月から電気代が高くなりました。値上げから北電の社長がお詫びをしていたニュースを思い出しました。謝るからには値上げについて何か過失あるいは間違いがあったに違いがないと思います。新聞を熟読したわけではありませんが,社長は何処をどう間違えたとか何に過失があったのかには触れなかったようです。何を間違えたのか話していないのですから,その原因や間違いが起こらないように今後どう対処するかといった建設的な内容は何もなかったと思います。お詫びとは謝ることが目的で,謝れば許されるということなのでしょうか?謝ってすべて終わりといった印象を受けました。そして,マスコミがあれから北電の間違いを追求しているようでもなさそうです。政治家の失言なども同じようです。まるで何事もなかったかのように,謝ればおしまいのようです。

世の中の間違いや失敗が何の責任も取らずに,謝って許されるならこんな楽なことはないでしょう。もし,謝っておしまいになるのなら子ども達にとってもありがたい話です。テストの間違いもこうであってくれれば,みんなが満点なのですが,そうは甘くはありません。定期試験が終り,子どもたちの学習面での間違いや失敗は点数や成績として厳しく責任を取らされます。学校のほうが世間よりも厳しいようです。というか,子ども達に厳しくということでしょうか?

社長や政治家といった地位はその社会的な責任の重さゆえ,周囲からの敬意や高額の報酬を受けているのだと思います。そして,社会的な責任があるわけではない子ども達の学習の間違いは厳しく内申点といった形で評価されます。しかも,失った内申点は取り戻せないという冷たい制度です。子どもには厳しく,社会的な地位や責任のある人には甘い世の中なのでしょうか。

さて,制度について愚痴をこぼしたところで,子ども達の失敗や間違いがどうにかなるものでもありません。間違いを無くすことは至難ですが,何とか減らすように勉強をしなければなりません。しかし,これもそれなりに難しいことです。

一つは自分で間違いをチェックできるようになることが考えられます。後から見直すということではありません。簡単な例としては,数学の長さや面積を求める問題が考えられます。このタイプの問題はマイナスの答えは出ません。マイナスになるとわかった段階で見直すことになります。以外に最後まで計算を続けたりしています。角度の問題でもこうしたことが見受けられます。こうした間違いは常識というか,問題に対する感覚を磨くことが必要でしょう。

感覚を磨く練習として,見かけた車のナンバーや電話番号の数字を足し算してみるなどということはよいかもしれません。塾の電話番号771-1875は7+7+1+1+8+7+5=7×5+1=36,7711875は9で割り切れます。市外局番001をつけると割り切れなくなります。つまらないことかもしれませんが数に対する感覚はよくなります。ドライブの折など親子でやってみるのも悪くないかと思います。

♥演習授業…ミスをなくすと書きましたが,基礎的な知識の積み重ねが学習の基本かと思います。何が基礎的知識なのかは難しいところがありますが,主に英数を土曜日に希望者を対象に演習授業を行うことにしました。

○中3…入試に向けての問題演習,英語長文や数学は関数を中心として

○中1・2…英語の長文の読解,数学は応用題を中心に

(曜日や時間帯は変更することがありますが,そのつど連絡いたします。)

♥学力C…A,Bに比べ少し易しく,点数の上がった子が多かったようです。一昨年から入試の出題形式が変わりましたが学力A,B,Cの出題形式は従来から変わっていません。そのため,裁量よりは少し易しいようですが,標準の入試に比べると随分と難しい試験という印象です。

定期試験が終りました。私も子ども達もなんだかほっとしています。

♥定期試験…中学生はみんなよく勉強しました。試験続きの中3には大変だったでしょう。結果がでた科目もあれば失敗した科目もありました。試験はこれで終わりではありません。中3はこれから入試本番ですし,1,2年は学年末で総仕上げとなります。これから,クリスマス・お正月とイベントが続きます。しっかりと遊ぶことも大切ですが,生活リズムを乱さず体調に気をつけてください。

 

生活リズムについては冬休みのような長期の休みにはよく強くいわれ,学校に通っているときはあまり言われないようです。しかし,土日や三連休のときなど夜更かしをしたりすることもあるかと思います。休みに限らず,私と違い若い中学生ですから,リズムが崩れもすぐに元に戻せるとは思いますが,普段から生活のリズムには気をつけてください。

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2014.10.27No.311

学力低下はゆとり教育のせい,太平中の理科の成績のつけ方を見て,これは間違いで,実は絶対評価のせいではないかと疑っています。

なんといっても定期試験の比率の小さいことに驚かされました。評価の対象の中で定期テストの比率はなんと51%,49%は平常点です。この比率でいけば,定期テスト0点でも平常点が満点だと3がつきそうですし,試験が満点でも平常点で3がついてもおかしくありません。

平常点は小テストなどを除けば,数値では表せない提出物や授業態度といったものが中心です。しかし,成績をつけるためには平常点を数値であらわす必要があります。実情を知らない私の想像かもしれませんが,子ども達の話しや様子をみていると,平常点を数値化するために子ども達や教師は大変な労力と時間を費やしているように思えてなりません。

まず,平常点をつけるために提出物の点検をしなければならないでしょう。子ども達がワーク1冊を提出するためには,ほぼ毎日1ページをしなければ提出に間に合わないでしょう。教師はといえば百冊あまりのノートやワークを点検するのですから,1冊のワークを見るのに1分として100分ほどかかります。そして,その結果をパソコンに入力し間違いがないかチェックするといった面倒な作業が続くのでしょう。ワークだけでもこんな調子ですから,ノートや実験や実習のレポートなどもあるでしょうし大変だろうと思います。

そして小テストの回数も増えたように思います。小テストだって,遣い回しが利くとしても,一度は作らなければなりませんし,印刷しなければなりません。

また,観点別評価となっているため,観点に合わせた評価の対象となるプリント類がたくさん作られているようです。先月書きました音楽の楽譜を写すのもそういった評価の資料になるのだと思います。子ども達が家庭科のレシピを書いていましたが,材料の比率や作り方を書くだけでなくイラストをつけなければいけないそうです。家庭科の先生がイラストの評価もするのだろうかと不思議に思いましたが,教師だけでなく子ども達の労力も大変です。

こんな平常点のための労力が果たして子ども達の実力につながっているのでしょうか?例えばワークで練習をする。聞こえは良いのですが,全員が全部の問題を解いて提出です。ろくに方程式が解けない子に応用題をやらせる,すらすら方程式を解ける子に計算練習をさせるといったことになっています。できない子は応用題は解答を見て赤ペンで書けばよいのでまだしもですが,実力のある子は点数アップにつながらない計算練習をしなければなりません。

夏休みや冬休みに出される英語や漢字の宿題もそうです。書けるか書けないかにかかわらず,自分の名前に含まれる漢字であっても,中一のIという英単語も同じ回数だけ書かなければなりません。目的は何なのでしょう。

そして公平性という点でもどうかと思います。楽譜でもそうでしたが,小テストはもっと露骨です。全クラスが同時に行うわけではありません最初のクラスから当然のごとく他のクラスに問題が伝えられます。

また平常点には興味関心という項目があります。理科に興味や関心のない子に,興味関心を持たせるのが教師の役割でしょうから,この項目は生徒評価とは無関係のような気がします。生徒としては関心がなくともある振りをすることになります。私も子ども達に漢検や英検の受験を進めたりします。受検によって興味関心があることを示すという発想です。寂しい話です。

そして提出につき物なのが,きれいに書くといったことです。きれいなワークやノートだから実力がつくといったものではないでしょう。個性的な字は否定され,問題を解くよりもきれいに書くことに労力が費やされたりしています。実力をつけるためなのか成績をつけるためなのかわからなくなってきます。

教える側も教わる側も平常点に振り回され無駄な労力と時間を割いて,結局実力がつかないといったところだろうかと疑ったしだいです。

♥学力総合A・B…得点通知表が手渡されたかと思います。北海道学力コンクール事務局の集計による平均点は次の通りです。

Aに比べBは少し易しかったようです。なお,事務局の集計は近辺の中学の平均点よりかなり高く出ていますが,中学の実力とは関係がありませんから気にしないでください。

・総合A 5教科…161 国…37 数…28 社…29 理…33 英…34

・総合B 5教科…169 国…38 数…31 社…29 理…34 英…38

 

♥学校の進度が例年になく早いようです。二学期末の試験範囲がどんどん広くなります。それこそワークなどしっかりと手がけてください。

 

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2014年9月25日(木)No.310

 先月,キタラに行った話を書きましたが,私にクラシックの素養があるかと尋ねられると,小・中学校での音楽の勉強だけ,そういったレベルです。小・中学校でたまにクラシックのレコードを授業で聴かされました。そういえば,学校行事でクラシックの演奏を聴きにいったことがありました。当時の私はクラシックを聴いても眠いだけでした。私の席は特別良い席だったらしく,クラシック好きの同級生に席を替わってほしいと言われ替わってあげたことを覚えています。席を替わっただけでなく演奏中に居眠りをしていました。居眠りを妨げたのがハチャトリアンの「剣の舞」でした。おかげでこの曲だけは覚えました。

 そんな程度の私ですが,今は友人の感化もあってかCDやラジオで聴くこともあります。近頃はクラシックもいいなあと思っています。残念なことに,良い曲だと思っても,情熱が足りないのか作曲家や曲名は一向に覚えられません。

 中学の音楽といえば,ビートルズの曲が教科書に載っています。ビートルズが初めて来日したのは私が中学2年のときでした。教室でビートルズのレコードをかけたことで,説教されたことは今もって印象的です。ビートルズは同級生の中に熱狂的なファンがいました。しかし,私はそんな熱狂とは無縁でした。今から思えば,少しは縁を持てばよかったと思います。中学から高校にかけての時期に熱中できる何かを持つことができれば,それはとてもすばらしいことだと思います。夢中になれるものがあれば,そこから世界が広がるのではないかと,何も持たなかった私は思います。もし,ビートルズに夢中になっていたら,私の世界が少し豊になっていたかもしれないと思います。

 塾生とクラシックといえば,私がたまにクラシックのCDをかけたときの様子から判断すると,子ども達はクラシックに対して,私が眠たいと思ったようにあまり関心はないのだろうと思います。時として反応がありますが,それはテレビのコマーシャルで使われている曲のときです。テレビの威力を実感させられます。でも子ども達は音楽が好きです。音楽プレイヤーで私の知らない曲を子ども達は聴いています。私の中学生時代には,音楽プレイヤーどころか,ステレオがある家などめったになく,音楽に触れるといえばラジオかテレビが普通だったと思います。それに比べれば,音楽は彼らの生活の一部としてあるのでしょう。彼らの聴く音楽についてはまったく無知な私ですが,彼らが音楽に親しんでいるのは素敵なことだと思います。

 でも,私が中高生だったころのように誰もが同じ曲を聴いているのではありません。誰もが知っているといったヒット曲は少なくなっているそうです。様々な音楽のジャンルがあるということの他に,Sonyのウォークマンからこちら一人一人が曲を聴く時代になったからだそうです。それでも子供たちがどんな曲を聴いているのか知りたいと思うことがあります。私が曲名などまったく知らないことを子ども達はわかっていますがきちんと教えてくれます。しかし,話はそこまでで広がりません。

 子ども達の好みを知るには,昔と違って好みが多様化しているため,色々なジャンルの曲を聴く必要がありそうです。ラジオはたまに聴きますが,テレビは見ない私にはちょっと厳しいことです。でも,いつかは勉強してみようかと思っています。ひょっとしたら,とても楽しいかもしれません。

♥全員合格しました…8月30日に行いましたニュース検定は,準備不足もあるかと心配な学年もありましたが,無事全員合格しました。中3は公民の練習になったようです。また,これを機会に,新聞やニュースに少しでも関心を持ってくれればと思っています。

♥音楽といえば,テスト勉強や課題をしました。音楽記号,作曲者や曲の形式やリコーダーの運指など私のころと変わっていない問題もありました。でも,歌詞や作曲者の出身地などは出題されなかったように思います。何しろ私の年齢は最後の9教科での高校受験です。そのため美術も定期試験があり,問題の内容は高校入試を意識したものだったと思います。そんなこともあって出題内容は違って当然ですが,歌詞,まして校歌の歌詞などとなるとどうも違和感を持ってしまいます。時代が違うといったところでしょうか。

 それとどうも不思議に感じたのは,音楽の課題でした。楽譜の書き写しでしたが,子どもによって写すところが違っていたのです。合唱コンクールの曲で自分のパート,ソプラノだったりアルトだったりを写していく課題でした。自分が歌うパートだからだろうと気軽に思っていたのですが,パートによって労力にかなり差があるようでした。パートを自分が好きで選んだわけでもないだろうし,労力に差があるのは何となく気の毒に思いました。

 楽譜を書き写すことは別に悪いことではないのでしょうが,先生は目的を子どもたちに説明してあるのだろうかと気になりました。子ども達の様子を見ていると英語の単語や漢字を,読みも意味も考えずに,ただ右から左に書き写しているのと同じようで,メロディが浮かんでいる様でもありませんでした。音楽,音を楽しむと書きますが,なんだかもったいないなあと感じました。

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2014年8月25日(月)No.309

 日曜の新聞には読書欄があり書評と本の紹介が行われています。本を読めないこのごろですが,書評は何となく眼を通します。昨日の読書欄に,アメリカのロボコンのことを書いた本の紹介がありました。ロボコンはあるテーマに合わせたロボットを自作しその性能やデザインなどを競うコンテストです。日本でも高校,高専そして大学のロボコンがあります。何年も前になりますが,テレビで高専の地区予選や全国大会を見たことがあります。また,大学のロボコンも放送していると聞いていますが,アメリカやその他の国にもロボコンがあるとは知りませんでした。ロボットは世界中で研究されていますから当然でしょう。

 高専に進みロボコンに関わり,その後,編入した大学でもロボコンを続けた卒業生がいました。きっと楽しい学生生活,と言うよりロボコン生活だったのだろうと懐かしく記事を読みました。高専となれば当然,家を出なければなりません。高専に進学した子達は寮生活でした。15歳で家を出て,寮とはいえ洗濯など自分でしなければなりません。そして相部屋でしょうから,大変なことも多かったようです。でも話を聞けば,みな楽しく寮生活を過ごしていたようでした。

 私自身は寮生活を社会人になってから経験していますが,個室でもあり大学の寮とは雰囲気も違ったかと思います。大学時代に寮生活をした同級生を見ますと,同じ寮で暮らしたという仲間意識が強いように感じました。親元から普通高校に通う多くの同級生とはまったく違った環境ですが,良い経験をつめるのではないかと思います。

中学卒業でほぼ進路を決めてしまう高専や職業高校への進学,それとも,普通高校に進み時間をかけて進路をきめる,どちらにも良い面もあれば注意して考えなければいけない点もがあるかと思います。

 自分の将来について考えるときには,やはり様々な情報があるに越したことはありません。高校など学校についての情報だけでなく,職種や職業についての情報も必要でしょう。情報時代ですからパソコンやスマホで簡単に情報は集まるかもしれません。しかし,複数の様々な情報が集まり,そこには正反対の意見も当然あるでしょうから,かえって判断に困るような時代かもしれません。

 本当は,身近に経験のある人がいてじかに聞くことができると良いのかもしれません。でも身近にいる人は限られますから情報量は限られてきます。そこで,たくさんの情報は必要だけれど,となり話はなんだか堂々巡りのようです。

 自分の進路について色々と情報を集め考え判断する。わからないこともあれば迷うこともあることでしょう。わからないことについて調べてみる人に尋ねてみる,大切な経験ができるかと思います。また,光のあたる部分と影の部分があるなど知識が増えれば,迷うことも当然あるでしょう。でもそうした経験も大事だと思います。

♥北海道学力コンクールでは志望校を書くようになっています。この時期ですから中三はある程度志望校が決まっています。ところが,中一だと高校の名前さえはっきりわからないといったことがあります。先の話ですから,友達の間で話題にすらならないことなのかもしれません。そう考えると,やむを得ないともいえますが,少しずつ情報を集め進路について考えてよいころかと思います。何よりも勉強をする動機付けには良いことだと思います。

そんなこともあり,私が勝手に志望校欄に高校名を書いたりしました。 

♥札幌にはキタラという立派な音楽ホールがあります。先日,そのキタラでクラシックを聞いてきました。高校のオーケストラの発表会,塾の卒業生がメンバーだったのです。また,卒業生のなかにはブラスバンドに所属していた子もいましたから,その発表会に行ったこともありました。

 私が生の音楽を聴く機会といえば,卒業生がいるからという音楽以外の要因が大きいのですが,生の音楽・楽器の音に触れるとすごいなあと感心させられます。そんな機会を与えてくれる卒業生に感謝しています。

♥夏期講習が終わりました。居残り勉強だった中3はご苦労様でした。実のところは昼食の用意が大変だったかもしれません。ありがとうございます。居残り勉強をしたからといって,受験生という実感はまだあまりないようです。でも,みんなで勉強をするという雰囲気はできたでしょう。これからも,みんなで協力してゴールを目指したいと思います。

 1・2年生も宿題をはじめ,予定以外の日に塾に来たり居残ったりしてよく勉強しました。二学期に向けてよい状態になったかと思います。

♥二学期は学校祭や合唱コンクールなど学校行事が多く子ども達にとっては大変忙しい学期かと思います。しかし,自分の生活リズムを崩さないように注意してください。また,定期試験まで時間がありますが,ワークなどたまると大変なことになります。まだ先のことだから大丈夫だなどと油断しないでください。

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 2014年7月25日(金)No.308

 小学一年生と足し算の問題作りをしています。学校に通い始めて半年もたっていません。作文を学校で書いているかどうか,はたして文を書くことができるのだろうかと気にしていました。でも,足し算の計算はスムーズにしていますから何とかなるだろうと簡単に考えていました。ところがそんな易しいことではないことに気付かされました。問題を作ることの困難はまったく違ったところにあり,心配はまったくの的外れだったのです。

 本にかかれた絵を見て問題を作ります。何匹かのカエルやメダカなどの動物と,何本かの花や木などの絵が描かれています。様々な物が描かれていることが問題作りを難しいものにしていました。

 足し算とはどのような計算で,どんな場面で使う計算でしょうか?はたしてカエルとメダカは足せるのでしょうか?カエルとメダカが足せるのであれば,カエルと人間も足せるのでしょうか?カエル3匹と人間4人を足した答えは7匹でしょうか,それとも7人でしょうか?文章問題には足せるものしか出てこないのですから,こんなことを考える必要はありません。混乱したのは何種類もの動物が出てきたためでした。

 そこで,登場している動物を足せるかどうかを確かめました。同種の動物,カエルとカエルあるいはメダカとメダカは間違いなく足せることを確認し,その後は特に困ることもなく問題を作れました。

 次に,男の子と女の子は足せるだろうかと聞いてみると,「足せない」との返事でした。「そうかなるほど,男と女の性差を考えたのか」私は感心しましたが,「男の子も女の子も子どもだよね」ということで足せることになりました。そして大人が登場しても人間という集団でこれも足せることになりました。こうして考えると脊椎動物という集団を考えれば,カエルもメダカも人間も足すことが可能となります。出てきた数字に意味があるかどうかは別ですが。

 こんなことを小学生とやり取りしていて気がついたことがあります。普段,何気なく使っている言葉ですが,それぞれがある集まりを表す意味を持ち,そして集まりの大きさが違っています。ある集団はもっと大きな集団に含まれます。私は札幌市民であり北海道民であり日本国民であり人類でもあります。きっと集団が大きくなればなるほど私の顔はぼやけていくでしょう。当たり前のことで今さらながら,これが抽象化と言うことかと改めて感心させられました。

 中一はちょうど文字の式です。そして,計算の抽象化が文字の式ですからこれは説明にきっと使えると思いつきました。おそらく関数でも使えるだろうし,理科でも使えるかもしれないと考えています。小学生のおかげでよい勉強をさせてもらったと思いました。

 足し算が終われば引き算です。引き算も問題作りをやるつもりです。引き算は足し算とは違っています。多少面倒かと思っています。

・「8個のキャラメルのうち3個を食べるとキャラメルは何個残りますか

同種の引き算です。

・「8人の子どもにキャラメルを1個ずつ配ります。キャラメルは5個しかありません。キャラメルは何個足りませんか」

 人から個をひきます。なんでも引き算はできるのでしょうか?

 こんなことを書いた本が手元にあるので参考にしようと思っていますが,うまく小学生に説明できるかどうか,今この文章を書きながら考えています。

♥学年が進むに伴って,勉強の内容は抽象化していきます。眼に見え,場合によっては触ったりすることもできるものから,触るどころか眼にも見えないもの,あまり現実感のないものについて,勉強しなければなりません。勉強がわかりにくくなる原因でしょう。如何に具体的に感じさせるか,いつも問われていることですが,難しいことです。たまたま,子ども達にうまく説明できたときなどとてもうれしく思います。ところが誰にでも通用するかというとなかなかそうは行きません。万人向けの抽象的な方法はなく具体的な一人一人と向き合って説明を考えることが必要なようです。

 小学生の勉強は様々なことを教えてくれました。そして高校生の勉強も色々と考えさせてくれます。数式など抽象化されたものが多いのですが,扱い方は中学の基本とあまり変わりません。中学の簡単なときに数式の扱い方の基本を身につけることが如何に大切かと感じさせられています。

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2014年6月25日(水)No.307

 先日,消しゴムなど文房具を買おうとホーマックに行くと,ホーマックの駐車場にテントが張られていました。何の催しかと思ってのぞいて見ると,ペット用品のセールでした。ペットが欲しいというわけではありませんが,中2の授業を思い出してテントの中を見てまわりました。

 中2の理科は動物の単元で脊椎動物の仲間の勉強です。教科書に出てくる魚・鳥・哺乳類の仲間を子ども達は比較的よく知っているようです。魚や鳥や哺乳類はペットや食品として身近にあるのと,スズメやカラス,ネズミやキツネなど見たり聞いたりする機会が多いからだと思います。

 ところが,ハ虫類や両生類になるといけません。教科書には,ハ虫類でヘビ・カメ・トカゲ・ワニそしてヤモリが載っているでしょうか。両生類だとカエル・サンショウウオとイモリぐらいです。ハ虫類は知っている子が多いのですが両生類となると格段に知名度が落ちます。カエルはともかく,イモリは道内には生息していないためか,ほとんどの子が知りません。ところが,たいして見栄えがするとも思えないイモリが意外なことにペットショップで売られているのです。

 ということで見てまわると,売っていましたイモリを。教科書には出ませんが両生類では有名なウーパールーパーと同じ水槽で泳いでいました。1匹300円高いのか安いのか?そしてウーパールーパーは1200円でした。この差はなんだろうかと思いながら,つい,実物を見れば少しは覚えることができるだろうかといった軽い気持ちでイモリを1匹買ってしまいました。みんなに見せています,何とか覚えてもらえれば幸いです。

 実物を見せるといえば,中1はもう少ししたら植物の勉強です。教科書の最初の単元です。そのせいか春に咲く花が出てきます。4月の札幌ではまだ寒く,それらの花は咲いていません。植物の勉強を始める頃には,花は終わっています。教科書に載っている花を子ども達に見せることができるのは勉強を始めるよりも早い時期になります。本当は,子ども達に花を見せる良いタイミングに勉強できればと思うのですが,いつもずれています。

 時期がずれていても,便利な時代ですから写真や絵を見せることはできます。しかし,実物に勝るインパクトはありません。ですから実物を見て覚えてもらえればと,花などは気がついた折には見せるように心がけています。ただ,いつ見せても良いというものではありません。教科書の配列ですからどうしようもありませんが,時期を得たものでなければといつも思います。

 子ども達にインパクトを与えるということになると,昔と違って難しいのかもしれないと思います。昔と違いネットなど刺激的な情報があふれています。庭に咲いている花や家庭菜園の野菜など,まして道端の草になれば,結構かわいいきれいな花をつけていたりしますが,子ども達の関心を引かないのかもしれません。花に比べると動く動物は少しは関心を引くようです。さしてかわいげのないイモリですが,今のところ物珍しさもあってと思いますが,子供たちに見られています。みんなに覚えてもらえればイモリも喜ぶかもしれません。

 のんきにこんなことを書いてきましたが,イモリには困ってしまいました。水槽があると思いきや処分してありませんでした。考えてみれば餌はどうするのだろうとか,やはりペットを飼うのはそれなりに大変です。衝動買いはいけませんね,イモリにはいい迷惑でしょう。しかし,今は便利な時代です。ネットで調べれば答えが見つかります。まず,餌はカメの餌で間に合いました。残る問題は水換えなど世話をしなければなりません。そんなこんなも,ネットで見ると飼育しているマニアがホームページを作っています。見ていると私のようないい加減な飼い主は困り者だということがよくわかりました。少しでもイモリが長生きできるようにとは思いますがいつまで生きているのやら。生き物を深く考えずに飼うことはこれからはしないようにと思ったしだいです。

 

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2014年5月27日No.306

 私が子ども達によくする質問です。「親に勉強しなさいと言われないの?」

 言われる子ども達が多いのは言うまでもありません。でも時折,「言われない」という子もいます。そして「言われない」には二つのパターンがあります。

 一つは小さいころから言われたことがない。真面目に勉強しているからなのか,親の考え方なのかはわかりません。私は小中学校を通して「勉強しろ」と親に言われ続けたので,自分の子には言うまいと決めていました。そしてほとんど言いませんでした。一方,私の妹は言われ続ける兄を見て学習したのでしょう。親に言われる前に勉強をしていました。ですから妹は「勉強しなさい」と言われることはなかったのです。

 もう一つは,言っていたが,言わなくなったというパターンです。これも勉強をするようになったから言わなくなったのか,言っても言ってもしないのであきらめたのかはわかりません。前者は少ないのではと推測しています。

 「勉強しなさい」と言われ続けても勉強をしない,そうだろうなと思う一方,勉強している振りぐらいはしたのだろうかと思ったりもします。

 それはさておき,言い続けても勉強をしない場合,それでも言い続けるのか,あるいは言うのをあきらめるのでしょうか。なんだか根競べのようですが,あきらめるほうが親としてはよほどの努力が必要かと私は思います。勉強をしない子をみているのは子どもの将来に不安を感じるでしょうし,感じながら黙っているというのは相当の忍耐が必要だと思います。それとも,子どもを信頼しているということではないかと思います。今は勉強をしていないけれど,必要なときがくればするだろうという信頼です。これはこれでとても大切なことだと思います。いつまでも親が子どもに「勉強しなさい」と言っているわけには行きません。子ども達はいつか自立しなければならないからです。

 どのような方法で子どもに勉強をさせるか?ふと,イソップの北風と太陽の話を思い出しました。旅人の上着をどうやって脱がせるか,北風は吹き飛ばそうとしますが旅人は飛ばされまいと必死で上着をおさえます。そして,太陽はその日差しで温かくして上着を脱がせます。

 子どもからすれば,「勉強しなさい」が北風でしょうか,でも太陽の代わりになるものは何でしょうか?太陽に当てはまるかどうかはわかりませんが,よく使われる手段が,ご褒美でしょうか。結構うまくいくケースが多いようですが,試験の前のように目標を設定しやすいときなどは効果的ようですが,長期間にわたって勉強するかというと,そちらはあまり期待できないようです。ただ北風のごとく「勉強しなさい」だけで勉強をさせるのは無理なことは確かなようです。

 勉強に向かうようになるこれといった良い方法はないのでしょう。まずは,勉強に対するモチベーションをいかに高めるか,目標と必要性そして楽しさでしょうか。目標としては,定期テストのこの時期には,ご褒美も良いかもしれません。また,通知表を持ち出すと少し効果が長続きするかもしれません。しかし,ご褒美頼みの勉強は所詮自発的に行うものではありません。

 必要性,大人には,どうして勉強が必要なのか経験からわかりますが,子ども達にはどうでしょうか?なぜ,勉強が必要なのかを子ども達に話すときに,将来役に立つとか様々に言われますが,親の経験などに合わせ具体的に語られることが少ないように思います。親の経験談などは親子の会話としても役立つのではないでしょうか。ゆっくりと子どもと話す時間があるのは素敵でしょう。

 楽しく勉強,これは私の役割ですが,愚痴になりますが結構な難題です。解けなければ面白くない,しかし解けない問題を解けるようにしなければ成績は上がらない。一歩一歩,スモールステップの積み重ねしかないのでしょう。しかし,時にはこれと言った方法がないかと考えています。学問に王道なしですが,良い方法がないか,楽しく思案したいと思っています。

 こんなことを書きながら,いつもですと定期テストで目標点数を決めるのですが,これからは通知表に設定しようと思いたちました。定期テストは難易度に違いがあって成果がわかりにくいのですが,通知表だと良くわかりますし,少しずつすることで達成でき,また効果が長続きするかもしれないからです。

♥塾をおおいに利用しましょう。家では様々な誘惑があって勉強が手につかないようなことはないでしょうか。異なる曜日に来たり早く来たりして,学校のワークを完成させたり試験勉強をしたりしましょう。塾で勉強すればお母さんに勉強しなさいと言われることもないでしょうから,精神衛生によいでしょう。勉強してお母さんのご機嫌がよければもっとよいでしょう。せっかくの塾です十分に活用しましょう。「勉強しなさい」と言われ続けた私の実感です。

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2014年4月24日No.305

 学年初めですから,私達と子ども達との会話としては学校の話題が中心になります。一年生は新しい環境に,他の学年はクラス替えがあったりします。クラス替えがなくても担任や教科担任の先生が代わったりすることもあります。 

 子ども達にとって担任の先生のことはとても重要なことだと思います。特に小学生は学校にいる時間の大半を一緒に過ごしますから,相性の良い先生にあたれば幸いかと思います。

 担任もですが,私達は中学の教科担任の先生のことも気になります。教科担任が変わるとワークの使い方やノートの使い方など変わるケースが多いからです。どの教科も新学期初めの授業はガイダンスとして,授業の受け方やノートのとり方などや評価の方法などについてプリントを配布し説明もあったかと思います。英語や国語はノートの使い方についての細かい指示が出ることが多いようです。私達としても知っておきたいことですから子ども達に質問したところ,英語のノートの使い方を変えた学校がありました。

 「一単元について,ノートを見開き1ページを使うこと。新出単語は左ページの右端に,本文は右ページに書く」という調子です。子供たちが聞いてきたことを聞きます。子供たちの情報がどの程度正確なのか気になりましたが,早々と提出があり,「問題ないよ,Aだったと」子ども達から報告があり一安心といったところです。また,この先生はワークの提出を定期試験ごとではなく単元終了時に提出するとのことでした。手まめにワークをしなければならないことになりますから,これはこれでよいのではないかと思います。

 私達がまだ聞いていないことが他にもあるのでしょうが,少しずつ聞きながら対応を考えていくつもりです。

♥今春の道立高校の学力検査…合格発表の後,自分の取った点数を高校から教えてもらえます。卒業生に聞いてもらったところ,裁量問題では昨年までとそれほど得点に変化はなかったようですが,標準問題はみんな北海道学力コンクールに比べ40~50点ほど高い得点を取っていました。

 みんながよく勉強したことは当然ですが,対策の方針が間違っていなかったことと出題形式が変わり得点をしやすくなったことも高得点になった理由の一つかと思います。こうした傾向が今後も続くのか,高得点だったことから揺り戻しで難しくなるのかはわかりませんが,今年と同じ様な出題形式はしばらく続くのではないかと思われます。

♥中三…裁量・標準の違いはありますが,入試の傾向にあわせると一・二年の基礎的な内容,特に理・社の語句や用語の再確認に力を入れることが必要です。また,国語の記述問題についての練習を十分にしたいと思っています。

 入試対策だけでなく内申点の確保も大切です。特に一学期は問題が易しめなことが多いですので数学や英語など問題練習をしっかりやりたいと思っていますので,練習時間を確保するためにもできるだけ学校のワークをしっかり家庭学習としてやるようにしてください。

♥中二…当面の課題としては内申点の確保となります。一学期の定期試験で確実に点数を取り貯金をしておきたいものです。また,社会は少し教科書から離れるかもしれませんが,少しでも関心を広めるように読み物などを利用し,国語は記述問題の対策として書く練習ができればと思っています。塾で過ごす時間には限りがあります。いろいろなことをしたいと思いますので,三年生と同じですが,ワークなどできるだけ家庭学習としてやってもらえればと思います。

♥中一…学校になれるだけでも大変かもしれません。部活動が始まりますからまずは生活リズムを作り上げるようにしてください。なお,地理で教科書と直接の関係はありませんが読み物を読んでいます。読み終わったら本を持って帰ってもらいますので家庭で一緒に読んで問題にチャレンジしてみて下さい。

♥小学生…勉強もしなくてはいけませんが,物作りをするつもりです。まずはペットボトルを使ったオモチャ?を作る予定です。

♥問題集や参考書などの購入について…新しい学年が始まりました。塾生達は勉強するぞと張り切って問題集などを買おうと考えているかもしれません。

 しかし,購入は少し様子を見てからにしていただければと思います。問題集などを購入するのは良いことに違いありませんが,学校のワークを先ごろ購入したかと思います。学校のワークは成績と関係がありますから,必ずしなければなりません。このワークだけでも結構な量になります。また,私達でも塾用の問題集を用意し宿題も用意する予定です。すでに,学習習慣があればよいのですが,いきなりの長時間の勉強は無理があります。ですから,まず学校のワークや塾の宿題をやり,自分の学習ペースをつかんでから追加の問題集を買えばよいかと思います。

♥5/3(土)~6(火)はお休みです。新学年が始まり一ヶ月ほどが過ぎました。学年の始まりは様々な変化があり,子ども達なりに大変かと思います。休みの間に疲れを取り,リフレッシュして休み明けには元気な顔を見せてください。

 

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