ごあいさつ
信天翁通信
信天翁通信No.444 2025年11月28日㈮
★中1の方程式の問題をAIに作らせています。うまくすれば楽ができるといつものように考えたのですが、そんなに甘いものではありません。AIを起動すると小さくですが「間違える可能性があります」と表示されています。「でも、中1の方程式程度だから間違えないだろう」と軽く考えたのが失敗でした。
AIがどのようにして問題を作るのか私にはわかりません。表示された過程を見てみると,作った問題が私が出した条件,解は整数としてあったので,整数かどうか確かめていました。整数でないこともあり,その場合は訂正していました。二度も訂正していることもありました。条件をいろいろと変えてみると,条件が厳しかった時は問題をうまく作れませんでした。AIのことをよくわかっていないい私は中1レベルの計算問題だから条件を付けても簡単に作ってくれると思っていました。私の出した条件が数学的に困難なことだったのか,あるいはAIの性能なのかはわかりません。何しろ無料版ですから文句は言えないのかも知れません。AIは失敗する,しかし人間のようにめげることはありません。この辺りは私が見習わないといけないのかもしれません。
失敗した原因の一つは私の指示があいまいだったこともあります。人間であれば場面を見ながらあいまいなことも適切に判断するのですが,AIは私が考えているのとは違った解釈をしてしまいます。おそらくAIはYesかNoの二つしかない世界なので,いくつかの意味を持つ言葉を場面に合わせて使うといったことは下手なのだと思います。AIとのお付き合いはよく言葉を選ばなければいけません。ここでもまた,大切な教訓をAIは教えてくれました。「言葉を大切に使わないと意思疎通ができない」,こう考えるとAIは意外に人間ぽいところがあるように思えます。
子ども達に説明をしますが,いつもいつもうまくいくわけではありません。言葉を選ばなければなりません。私には当たり前の言葉が子ども達には初めて聞く言葉ということがなくはありません。物の名前などであれば,ネットで写真を見せるといったことができますが状態を表すような言葉だと子ども達の知っている言葉に言い換えなければなりません。AIに対して使う言葉が子ども達に使える訳ではありませんが伝え方を工夫するという点で考えさせられます。
また,子ども達が現状でできることできないことを把握することも重要です。AIがなぜうまく問題を作れないのかがわかれば作れるように指示を工夫することができます。同じようになぜ子供たちが間違えるのかがわかれば対応の仕方を考えるヒントとなります。私としてはAIと遊んでいるだけのつもりでしたが,色々と考えさせてくれるAIです。
AIが間違える,でも間違えているか数学の問題だからわかりますがその他のこと,例えば最先端の科学的なことや現在の政治・経済などであればどうでしょう。私の知識で正しいか間違っているか判断するのはとても難しいと思います。「ファクトチェック」事実かどうかを知る方法を身につけないといけない世の中なのでしょう。しかし,AIが間違えると思うと正直何だかホッとしてしまいます。
私の話す言葉を子ども達が知らない。逆に子ども達の話す言葉が私にはわからない。略語がどんどん増えているせいなのでしょうか,私が首をかしげるケースのほうが多いのかもしれません,言葉は難しいものだと考えさせられます。