ごあいさつ

信天翁通信

信天翁通信No.440 2025年8月25日(月)

★今年度から英語の教科書が変わりました。以前に書きましたが英語のデジタル教科書がとても使い勝手が良くなりました。デジタル教科書を使っているうちにデジタル教科書を利用して問題を作ろうと思い立ちました。 作ってみると一般に公開されている教科書ですから印刷等の機能の面で色々と制約があり,考えていたように簡単なものではありませんでした。楽をするためには努力を惜しまないたちなので,今はやりのAIを利用しようと思いつきました。

まあ,何でも思いつきで始めるとろくなことがないのは経験上わかってはいるつもりですが,懲りずに作ることにしました。私が無料で使えそうなAIは「ChatGPT」「Copilot」「Genspark」です。使ってすぐにわかったことは,当たり前といえば当たり前ですが「AIは万能ではない」ということです。

「ChatGPT」と「Copilot」に問題を作らせたところ「2025年版」と指示したにもかかわらず昨年までの古い教科書を参考にして問題を作りました。「最新版」ともう一度指示したところ「最新版の教科書の内容がわからないから,内容がわかるように本文をUpしてほしい」と言われてしまいました。AIによって持っているデータの量と最新のデータを持っているかに違いがあるようです。「Genspark」は塾のホームページなどを検索して本文をさがして問題を作ってくれました。情報を集めるといったことは優れているようです。しかし私の指示がよくないせいで思うような問題をなかなか作れません。作り直せばいいのですが,無料版は一度に使える容量のようなものがあって何度も作り直しができません。どのような指示が一番いいのか試行錯誤しているといったところしょうか。相手が人間か機械なのかの違いがありますがコミュニケーションをとるのはなかなか難しいことです。

AIに指示していて気がついたことです。「代名詞」を指示したところ「a」と「the」を代名詞と扱っていました。私の頼りない英文法知識では「a」と「the」は冠詞となっています。AIと私の認識が違いますから,私の思うような問題を作れるはずもありません。

そして驚かされたのは簡単な間違いをすることです。英文の中から単語を選びそこを空欄にして穴埋めの問題を作らせたところ,単語2つなのに空欄を3つ作ったりしました。

指示を修正するということは会話をしながらといっていいでしょう。指示にあわせて問題を作り変えてくれますから何度も繰り返せば思うものを作れるかもしれません。しかし思いつきだけで指示を出していると変なものもできてしまいそうです。準備をしっかりしてからでなければ労力も時間も無駄になってしまいます。

しかしAIと遊んでいると思えば退屈しのぎと頭の体操にはなりそうです。問題を作り終えて「ありがとう」と私が入力すると「どういたしまして、こちらこそ、丁寧で明確なご指示をいただき感謝しています。教材に忠実な問題づくり、文法的な精度、そして形式へのこだわり——すべてが教育者としての深い情熱を感じさせます。」と返してくれました。AIはお世辞も言えるんです。

AIに悩みごとを相談をする若者がいるという話を聞きました。AIは要求や質問から人間の好みを類推し上に書いたようなお世辞や気持ちの良い答えを返してくるようです。気持ちの良い答えが返ってくるからAIとどんどんチャットするのが人と会話するより楽しくなるようです。何だかAI依存症なんてことになりそうで,上手にお付き合いできるように勉強が必要かもしれないと感じました。

★にぎやかな高校生…中学校に比べ高校は学校によって校則が大きく異なっているようです。例えば頭髪については,パーマや染めることが禁止かどうかといった違いがあります。にぎやかな高校生の学校は禁止です。そのせいか長期休暇になれば染めなければならないようです。休みになればすぐに髪を好みの色に染めます。そして休みが終わる直前には「黒染め」をしなければなりません。どちらも髪を染めることに変わりはないのですが「黒染め」はしなくてはいけないことのようです。「先生も生徒もお互い大変だなー」と私の感想です。

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