ごあいさつ
通信Back number 2013年4月~2014年3月
2014年3月24日No.304 定期購読している雑誌かミステリーや時代小説しか読めなかったのですが,久しぶりに小説以外の本を読んでいます。ずいぶん昔に買ったのに読んでいなかった岩波ジュニア新書「いきき体調トレーニング」という高校生向けの本です。中高生の体調の整え方について書かれた本で,一日のリズムから一週間や一ヶ月の長い期間の生活リズムや体調の整え方,その他に運動や効率よいトレーニングのやり方などを科学的なデータや資料を基に書かれています。 効果的な筋肉トレーニングを行うための注意点として,
カッコ内に書きましたように,まるで,勉強法について書いてある本のようです。私のコジ付けという見方もありますが,だらだらと机に向かい何となくワークをするといったことでは効果は期待できないことは間違いないでしょう。 またこの本によれば,国語や数学などの入試科目の勉強は大脳が疲れます。ところが音楽や体育の後は大脳の活動が活発になるそうです。長時間勉強を続けるのではなく,途中の休憩はじっとしているのではなく,少し体を動かすほうが大脳には良いのでしょう。問題を解いている時もじっと考えるというのではなく,文字を描いたり図を書いたりして手を動かしたほうが良いということでしょうか?勉強だから頭しか使わないということではないようです。 30年近い前の古い本ですから,データなどの数値が変わっているでしょうし,新しい研究の成果があると思いますが,書かれているトレーニングの原理は大筋で正しいのではないかと思います。同じように勉強についても理にかなった方法を考えなければいけないのでしょう。 ♥公立高校学力検査から…裁量問題は昨年と同じようなレベルでしたが,標準問題は小問集合の形で基本的な出題が増え点数がとりやすくなりました。塾生は勉強の成果を実感し,実力を十分発揮できたようでした。 ◎国語…出題形式が変わりましたが,問題は易しかったようです。裁量問題の配点が21点で,そのうち記述問題が15点ありました。共通問題の記述が10点ありますから,記述だけで25点と書く力重視に変わりはありません。21点分の標準問題は小問集合で基礎的・基本的な問題でした。 ◎数学…標準/裁量は18点と昨年より3点少なくなりましたが,標準問題は易しく裁量問題は少し昨年より難しかったようです。共通問題は方程式・図形ともに昨年と同じように易しめでした。 ◎社会…の小問集合は1点問題が21題,地理・歴史・公民から均等に基本的な出題でした。歴史公民地理の各分野から出題され,今年も北方領土についての問がありました。 ◎理科…の小問集合は1点問題が10題,2点問題が4題の8点,計18点と昨年より6点増えました。基本的な語句や簡単な計算問題で生物・科学・物理・地学の各分野から均等に出題されました。光の反射など目新しい問題もありましたが,小問でしっかり得点できれば易しい試験だったでしょう。 ◎英語…聞き取りテストの配点が15点と四分の一をしめました。標準/裁量は20点の配点で,標準は昨年と同じように小問集合で易しい問題でした。裁量問題は以前のような歯が立たないといった問題ではありませんでした。 —————————————————————————————————————————— |
2014年2月24日No.303 私が「問題に書いてあるとおりに答えないといけない」と言ったかと思えば「書いてあることを読み替えなければいけない」と言うこともあります。なんだか正反対のことを言っているようで,時折妙なことを言っているなと自分では思うのですが,子どもたちは気がついているのでしょうか? どちらも真面目に子どもたちに言っているのですが,「そのとおりやれ」と言ったかと思えば「替えろ」と言うのですからおかしな話です。言い訳になりますが,「そのとおり」は答えの書き方で,「替える」のは問題を解いているときです。 例えば,国語の問題で「本文中から書き抜きなさい」とあれば,漢字は漢字で平仮名は平仮名で,印刷された文章のまま書かなければなりません。平仮名を漢字にするなどもってのほかです。問いの指示に合わせなくては点数をもらえませんから,「問題に書いてあるとおりに答えないといけない」となります。 子ども達にとっては「書いてあるとおりにする」ことはさほど難しくはなく,簡単に修正ができるようです。じつは,読み替えることで問題が解けたり簡単になったりするのですが,「読み替える」はなかなか難しいようです。 「3千円のお小遣いが千円残った」は「お小遣いを2千円使った」と同じ意味です。こうしたお金の話はわかりやすいのですが,私が「いくら使ったの」と質問しないと考えないこともしばしばです。理科の「酸化銀」から「酸素と銀とが関係している」と替える程度ならよいのですが,数学の図形の「平行線」を「等しい角度があるから探せ」と読み替えるのは難しいようです。 ワープロのローマ字入力を漢字に変換するように,問題文に書かれてあることを同じ意味の他の言葉に変換する作業は問題を解くための大切なテクニックです。しかし,「替えることはよくない」と子ども達が思っているように感じることがあります。代表的なことは分数の約分です。「約分をしなさい」と書いてある問題はあまりありません。「指示されたこと以外はしないのが良い」と子ども達は思っているのかもしれません。昔から言われる指示待ち人間でしょうか。 確かに指示のないことをするのは勇気が必要なのかもしれませんが,自立した人間になるためにはどうしても必要なことではないでしょうか?「そのとおり」にせよ「読み替える」にせよ自分の基準で判断してほしいと思います。 しかし,「どう読み替えるか」を子ども達が知らないこともあります。それを教えるために私がいるのでしょうから,上手な「読み替え方」を一工夫しなければいけないのでしょう。ひょっとすると,問題文の読み替え辞書というかマニュアルのようなものを作らなければならないのかもしれません。そんな本がどこかにあればよいのですが,自作となれば,うーん,面倒くさそうです。 「そのとおり」と「読み替えて」と反対のことを言っていると「ひげの名言集(迷言集)」を書き留めていた古い卒業生を思い出します。彼ならきっと迷言集になにやら書いただろうと思ったりします。 ♥公立高校の学力検査…中学からのお知らせや新聞のコラム欄などで,すでにご存知のことと思いますが,参考までに思いつく注意点を書き出しました。 ○朝食を抜かないようにしてください。朝食抜きは,エネルギー切れになります。また,脳は糖分しかエネルギー源にできないことにも注意して下さい。試験の朝は、炭水化物をたくさん取るのがいいようです。ただし,砂糖分では,昼前にエネルギー不足になることがあるそうです。 ご飯,パン,バナナ等で炭水化物をとり,体を温めるためにタンパク質が豊富なみそ汁,牛乳,卵などがよく,脂肪の多い肉類は控えめがよいそうです ○公立高校の学力検査は20分の長い休憩時間があります。参考書に目を通すことはもちろん,深呼吸や軽いストレッチなどで,体の緊張をほぐすのも良いことでしょう。また,水分補給やトイレなどにも注意が必要です。 ○勉強は基本的なことのおさらいをしておきましょう。特に,理科の実験・観察の見直しや社会の用語を確認すると良いかもしれません。 ○受験当日の持ち物のチェックも忘れないでください。 ♥学年末試験が終わりました。長時間の勉強の設定でしたが,ワークもしっかりと仕上げ,みんなよくがんばったと思います。よい結果で学年の最後を締めくくれたかと思います。
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2014年1月29日No.302 子ども達が問題を解いている様子を見ていると,時折じっと問題を見ているだけで手を動かさないことがあります。解けないからじっと見ているのかと思えば,解けるときも同じようにじっと見ています。解ける,解けないにかかわらず手を動かさないことが気になります。 例えば,計算は暗算のようです。暗算がすばらしいことのように多くの子ども達は思っているようです。一桁や繰り上がり繰り下がりのない簡単な足し算や引き算,九九の範囲内のかけ算や割り算なら暗算でよいでしょう。しかし,大きな桁になってくると,特に意味のない数字を覚えなければなりません。書けば忘れても見直せばよいのですから,数字を覚えて暗算することに何の意味もないと私は思っています。筆算をすることによって計算の仕組みがわかったり,数を眺めることから数の性質について気がついたりすることもあるかと思います。ひょっとすると,数を眺めることがないため分数の約分に気がつかないのかもしれません。まして文字の入った式となれば,式を覚えることに何の意味もないでしょう。式は形を変えていくのが当たり前です。その過程を覚えて暗算をする意味が私にはわかりません。我が目でしっかりと見て確かめながらすればよいことです。式の形を変えていく過程をしっかりと目で見ることで式のパターンや特徴を覚えることによって計算ミスや符号の間違いが減ると思います。 また,図形の問題だと同じ角度や長さのものがあれば印をつければよいと思うのですがそれもしません。問題に書かれた事柄をすべて覚えられるかのようです。というよりもこれも覚える必要はなく書き込めば簡単に確かめられます。同じように座標が出てくる問題でも,書かれている座標を書き込もうとしません。目で見て確認できるようにしてあれば,座標の数字を覚えることにも特に意味があるとは思えません。問題を解くためには覚えることに脳を使うよりも「なぜ問題にこんなことが書かれているのだろうか」とか他の使い方があるように思えます。 まったくわからない問題なら手を動かせないのかもしれませんし仕方ないのかもしれません。しかし,解くつもりがあれば問題文を読み手を動かし目に見える形を作り出してもよいと思います。にらんでいるだけで解けるはずはないでしょう。 犬は色彩がよくわからないとかねずみはモノクロの世界だとか,人間は五感の中で,他の動物に比べ視覚が発達していると何かで読んだ覚えがあります。 問題文は解くための情報が書かれています。それをわかりやすく書いてみたりすることで頭の中が整理されたりするのではないでしょうか。書くことなどさほど労力は必要ではありません。まして,手を動かせば脳だって活性化すると思います。寝起きでも体を動かせば目が覚めるのではないでしょうか。しかし書くことの労を惜しむことが子ども達にはままあるようです。 なんでもボタン操作だけですむような便利な時代です。そのせいか,昔にくらべ手を動かすことが少なくなっているせいなのかもしれません。また,覚えることはよいことですばらしいと強調されていることがあるのかもしれません。しかし,人間は百科辞典ではありませんし,コンピューターのハードディスクでもありませんから,書けばすむことを何もかも覚える必要はないでしょう。そして残念ことに人間はハードディスクほどの記憶力はありません。 書き込み目で確認をしながら問題を解くことに何も不都合はないかと思います。でもじっとにらみ続ける子がいます。問題や図をにらんでいるだけですから,テストであれば問題用紙はとてもきれいなままです。問題用紙がきれいだからといって点数をくれません。まあ,きれいもとても好まれることではありますが「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」といった感じです。 私にしてもこうしてパソコンに向かっていますから,書く事を面倒に思うことはままあります。高校生と問題を解いていると,たくさんの式を書かされますから何とか書かないで解けないかと思いますが無理なことです。中にはそうした式を頭の中だけでできるが人いるとは思いますが,普通の人は書いたほうが無難だろうと思います。手を動かし目で追って解く,中学のように簡単に解けるときこそ練習しておけばよいし,問題を解くために書くことは大切だと思います。
♥眼鏡を忘れないように注意してください。せっかく持っている眼鏡を忘れてくる子がいます。色々と書きましたが読んだり書いたりは勉強では当たり前のことです。目が疲れたり,よく見えないために注意が散漫になったりしては困ります。忘れずに眼鏡を持ってきてください。
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2013年12月No.301 やりたい勉強,先月子ども達に聞いたことです。みんな自分なりに考えて答えてくれました。人気こそありませんが,勉強は子ども達の気になることのベストスリーに入るのではないかと私は思います。よい成績をとると子ども達に○がつけられ,親をはじめ誰もがほめてくれるのですから。 しかし,これだけでは動機付けとしては弱いようで,なかなか勉強に向かって重い腰は上がらないようです。やはり勉強はつらくスポーツやゲームのような面白みに欠けるのでしょう。 ひょっとして勉強に野球のような甲子園があれば違うのだろうかと思ったりもします。しかし数学オリンピックのように世界大会はあるのですが野球やサッカーのような盛り上がりはないようです。考えてみれば,東大を筆頭とする合格者数が勉強の甲子園かもしれません。 そこで計算してみたのですが,甲子園は50校ほどが出場するかと思います。ベンチに入るのが20名とすれば1千名が甲子園でプレイできるということになります。甲子園に出る機会は3年間です。一方,東大の定員は3063名です。受験機会は年齢制限はないかと思います。もう一方の難関大学京大の定員は2866名です。東大だけ考えても人数だけだと甲子園に出場するよりは簡単そうです。参考までに北大の定員は2485名です。 特に東大に入ったからえらいとも思いませんが,野球やサッカーほどには熱く語られないようです。テレビなどで取り上げようもないからかもしれません。 簡単だから勉強は野球ほどの人気がないのでしょうか?つまらない計算をしました。定員だけでなく競争率ということもあるのでしょう。 何となく変な方に話がいきました。勉強の人気のなさはどの辺にあるのでしょうか?満ち足りていること,勉強ができる環境にあるせいかもしれません。小学校にさえまともに通えない子がいた,そんな時代がありました。学歴をつけることで貧しさから脱出する,いわゆるハングリー精神でしょう。今の時代にありえない話なのでしょう。勉強に限らず子ども達は満ち足りているのでしょう。 そして誘惑も多いようです。今満ち足りていると書きましたが,スマホやゲームのこと思えば,絶えず新しい物がでてきますから子ども達はいつもいつも欲求不満で。落ち着いて勉強とはいかないのかもしれません。 それでも子ども達は点数を取りたいと思っているはずです。悔しい思いもしていると思います。受験生は受験を考え,1・2年生は学年末や今までの成績を考えてこんな分野を勉強したいと書いていました。ひょっとすると私が書かせたのかもしれませんが,でも子ども達なりに考えたことは間違いありません 正直には子ども達の書いた中身を見て,すべてOKともいかない気もします。すべて希望通りとはいかないのですが,でもやりたいという勉強を一度してみるのはよいことだという気がします。やりたいことだけですむわけでもありませんから,私なりにアレンジしたりすることになるかと思います。
冬休みの講習が始まります。どんな講習になるかわかりませんし,どれだけ子ども達の希望に答えられるかわかりませんが,できるだけ希望に添えるように精一杯やってみようと思います。
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2013年11月22日(金)No.300 2学期に予定されていた試験がすべて終わりホッとしています。回数も時間数も普段より多く子ども達はよく勉強したと思います。よく勉強したことに違いはありませんが,追われて勉強しているというか,どこかにやらされているという感じがついてまわります。当然のことながら,勉強する範囲や期日が試験ですべて決められています。ワークは完成させなければならないし,塾のプリントはやらないといけないしと子ども達も追われて大変です。 終わるとホッとしますが疲れがどっとくるという感じがあります。年のせいかもしれませんが,達成感のある心地よい疲れというものではありません。多分,追われた感が強いため「よくやった」というよりは,「やらされていたのが,ようやく終わった」という感じが強いせいではないかと思います。 受験はこれからですし,疲れたといってばかりいられません。あれもやりたいこれもやらなければと冬の講習をどうしようかと考えていました。その時,ふと達成感という言葉が浮かびました。確かに絶対評価の導入以来子ども達と同じように私も追われてきたのかもしれません。 何かに追われてではなく私がやりたい勉強,子ども達に知ってほしいわかってほしいと思うことはたくさんあります。時間的なこと設備のことなど色々な制約がありできない事もあります。何よりも問題なのは,子ども達が私と同じように思っているかということでしょう。そんなにうまく思いが一致するはずもありません。大人である私が,よく言えば子ども達と折り合いをつけながら,だましだまし勉強させているのが本当かもしれません。 この時期,試験が終わったということはこれから三学期が始まるまでは試験に追われずに落ち着いて勉強できる時期だといえます。中3は休み明けすぐに学年末試験ですが,冬休みの間は学校の授業に煩わされることなく勉強ができます。学校の授業の進み方がどうかということもありますが,しばらくはやりたい勉強をしてみようかと思いました。しかし,子ども達がやりたい勉強というのは何でしょうか?中3は高校に合格する勉強かもしれません,1・2年生はやはり成績が良くなる勉強なのかもしれません。それプラス何かなのかもしれません。 やりたい勉強をして,しかも成績をあげる。勉強が楽しいものであれば比較的たやすいことかもしれませんが,ほとんどの子が嫌がる勉強です。やりたい学校の勉強がそもそもあるのでしょうか? 自分を振り返ってみれば,小中学校のころはやらされて勉強をしてきたというのが本当です。しかし,仕方なくする勉強でも問題が解けるようになったりすればささやかですが,達成感はあったかと思います。また新しいことや不思議なことを知る喜びもあったと思います。こうしたささやかなことの繰り返しがあれば嫌な勉強もなんとか続けられるのかもしれません。 やはり問題を解けるようになるといった喜びが大切なのでしょう。中3は受験まで一つでも問題が解けるように,その他の子ども達も今までより多く問題が解けるように,達成感の持てる勉強をしていければと思います。これから子ども達と一緒に,どんな勉強がしたいのかまたどうすればより達成感がある勉強になるのか,考えてみようと思います。 塾を始めて30年以上もたって今さらながらといった感じです。こんなことを思ったのは,ひょっとすると300という数字から,ついつい昔のことなど思い出したせいかもしれません。しかし,子ども達と楽しく勉強できることは達成感が伴います。これからも楽しく勉強を続けれればと思います。 ♥No.300ということは,÷12で25です。25年間書いてきたことになり,我ながらよく続いたものと思います。しかし,続けば良いというのではないでしょう。子ども達にわかるような工夫を考え続けたいと思います。 ————————————————————————————————————————— 2013年10月22日(火)No.299 人間は一人二人,犬などの動物は一匹二匹と数え方が変わります。日本語は物により様々な数え方があり,数え方の辞書まであるそうです。しかし,英語で数える時はa person,two persons,a dog,two dogsですから数える物の前に数を言うだけです。勉強不足でわかりませんが,他の言語はどうなのでしょうか? でも数え方が決まっているかといえば,「個」という数え方はいろんな物に使われます。飴玉,ビー玉もみかんやりんごも1個2個と数えます。「本」も同じように鉛筆,ボールペンもシャーペンでも野球のバットでも区別なく1本2本です。いろいろなものに使えて便利といえば便利なのですが,1個2個だけからは何を数えているのかわかりません。two dogsは犬を数えていることがすぐにわかります。 理科で習うことですが,原子・分子があります。どちらも「子」がつくせいか,子ども達が混乱することの多い言葉の一つです。そして「原子2個がくっついて分子1個ができている」などと書いてあります。原子と分子,どちらの「子」も「個」で数えています。ついつい私も1個2個と子ども達に言います。ある時「どちらがどちらかわからなくなる」と子どもから指摘され,とっさに「原子と分子は違うのだから,区別さえできれば問題ない」と答えました。 しかし,原子や分子を初めて習い,その区別もあやふやな子ども達が相手です。「原子2個」とか「分子1個」とメモを取っているわけではありませんし,聞いている子にとってはどちらなのか混乱するのも仕方ないことなのでしょう。 そこで数え方となりました。原子2個は「2原子」,分子1個を「1分子」と呼べば混乱が少ないのではと気がついた,というか気づかされた次第です。確かに何を数えているのか分からないということは避けることができるでしょう。 原子や分子の単元が終わる今頃になって使い始めたばかりです。子ども達の混乱を無くすために効果があるのかどうか今のところよくわかりません。もし数え方で原子・分子という言葉をきちんと使えるようになってくれれば,この単元の内容はうんとわかりやすくなると思います。そして,こんな簡単なことでわかりやすくなってくれるのならば,私としてはとてもありがたいことです。 自分では当たり前と思い普段何気なく使っている言葉ですが,時と場合には意味がわかりにくかったりうまく相手に伝わらないといったことがある。当たり前のことですが,それに気づかせてくれたことを子ども達に感謝しなければなりません。また,少し言葉を変えてみると意味がはっきりしたり思わぬ効果があったりするかも知れないと考えさせられました。毎年のように同じことを繰り返す私です。マンネリ,避けたいことではありますが,子ども達に「同じことを同じように」とまるでマンネリの勧めのようなことを言う私です。ついつい,どこかでマンネリになっているのでしょう。これから年を重ねるにつれ変化についていくのが大変だと思いますが,子ども達に指摘されながらフレッシュさを保ちたいものです。 ♥犬は1頭2頭とも数えます。ウサギを1羽2羽と数えるとか,なんだかクイズの様に,物によってはどんな数え方をするのか知らないものもたくさんあります。人に教えてもらって「そうなんだ」という程度で,物の数え方について特に関心を持ったことはありませんでした。しかし,こうして書いているとなかなか面白いものだと感じさせられました。 どうして日本語には様々な数え方ができたのか考えてみると不思議です。そして,英語は何故1バット・2バットのように物の名前そのもので数えるようになったのでしょうか。英語は日本語よりも数えるときに何て数えればよいとか考えなくてよいので面倒がないといえます。こうした違いは生活環境や生活習慣の違いによってできたのでしょうが,どんな違いか気になります。 些細な物の数え方と思って書き始めましたが,いろんな事を考えさせてくれました。こうした楽しみをこれからも子ども達が与えてくれるだろうと期待しています。 ♥行事予定♥11月は定期試験と中3の学力総合Cがあります。中3は9月から試験続きで大変ですが,もう一頑張りが必要です。1,2年生は試験範囲が広く大変です。塾でもワークをする日や対策勉強の日を設定しますが,今から少しでも勉強を始めましょう。特に提出があるワーク類をやってください。 定期試験まで,予定表を子ども達に手渡しますが,曜日や始まりの時間など変則的な日程になりますから注意してください。また,そのつど子ども達に伝えますが,急な変更などあるかもしれませんのでよろしくお願いします。
♥学力総合A・B…得点通知表が手渡されたかと思います。北海道学力コンクールの事務局の集計による平均点は次の通りです。なお,事務局の集計は近辺の中学の平均点よりかなり高く出ています。 ・総合A 5教科…158 国…33 数…28 社…35 理…33 英…30 ・総合B 5教科…165 国…38 数…29 社…30 理…37 英…32 Aに比べ国・理易しく,5教科の平均点が上がったようです。昨年のA・Bと比べ科目ごとの平均点に少し差はありますが,5教科総合の平均点はさほど かわりません。Cも同程度の難易度になるのでしょう。 ————————————————————————————————————————— 2013年9月24日(火)No.298 子ども達に「同じことを同じように」と私はよく言います。数学など同じようにすれば簡単に解けるのですが,同じようにするのは意外と難しいようです。 一例として,方程式の文章題に%が出てくる問題があります。%は日本語の「倍」とほぼ同じ意味です。したがって,方程式の%の問題は,例えば7%とあれば,小数の0.07または分数の7/100に直して掛け算の式を作るのが基本的なパターンです。もし,問題文に5%と7%があれば掛け算が2回,3%と5%と7%とのように3回あれば掛け算が3回となります。私にすれば%を見れば掛け算,同じことを繰り返していいから簡単だと思うのですが,子ども達にはそうたやすいことではないようです。理由は様々に考えられますが,子ども達に共通する間違い方から,着目するところがずれているのではと近頃は考えています。 方程式ですからxやyといった文字がでます。そして文字に%を掛けることが多くあります。ですから文字に掛けることは忘れないのですが,数に掛ける場合に忘れてしまうことがよく見られます。同じことを同じようになかなかできないのです。%は文字に限らず数であれなんであれ掛けるのですが,子ども達は文字に掛けると勘違いをしているようです。 また,3a+2b=7のような等式に数字を掛け9a+6b=21のように等式の性質を利用し,式の形を変えることがよくあります。整数だけですと特に問題なくできるのですが,小数や分数になるととたんにおかしくなります。特に,整数と小数・整数と分数とが式に混ざって出てくると間違いが多く見られます。小数や分数のある等式は数を掛けることで整数に直して式を見やすく解きやすくします。「小数や分数を整数にする」,ここにばかり注意がいき,整数を無視してしまうようです。整数に同じように数をかけることを忘れるケースが多いのです。 子ども達にとっての「同じことを同じように」と私の「同じことを同じように」は微妙にずれがあると言えそうです。%や等式の性質に着目する私とアルファベットや小数・分数にだけ着目する子ども達のようです。 なぜ,ずれるのでしょうか?私の説明の仕方とかの問題もあるかと思いますが,文字や小数や分数を子ども達は特別の物と見ているように思えて仕方がありません。整数は「普通」だが文字や小数分数は「特別で変だ」と思っているように感じます。子ども達に「文字や分数だって同じだよ,特別扱いはないよ。特別扱いはいじめだよ」などと私は言ったりします。 数学は整数から小数や分数と半端の数を扱い,中学で文字と世界が広がります。広くなることによる戸惑いはごく普通のことなのかもしれません。なれることによって解消されていく部分もあるかと思います。しかし,小数や分数そして%は子ども達が苦しんできた分野です。苦手意識から上手に扱えないということは多分にあるかと思います。確かに子ども達を見ていて,%や等式の問題に共通することは,見ただけで「難しい,できない」といった苦手意識が先行しているようです。何とか苦手意識を取り除き「同じことを同じように」できるように説明していこうと思っています。 ♥1・2年の勉強会♥定期試験は11月と先なのですが,そのため試験範囲が広くなります。試験が近くなってからでは間に合わないこともあり,早めにワークなどをチェックしておきたいと思い実施することにしました。 ♥行事予定♥お手元の行事予定には記入されていませんが,土曜または日曜に勉強会を行います。各学年の勉強内容の予定は次のとおりです。 ・中3…学力テストの範囲の学習,及び過去問を使っての練習 ・中1・2…主に学校のワークの完成,完成した人は問題練習
学力対策模試・勉強会は時間が長くなりますので軽食や飲み物の用意をお願いいたします。 ♥総合学力Aが終わりました。対策模試の結果があまりよくなかったので心配でした。しかし,みんなそれなりの点数を取ってくれて,杞憂に終わったようです。この調子でB・Cに向けて勉強してくれればと思っています。 出題傾向は昨年とそう変わっていないようです。昨年同様,書かせる問題や完全解答が目に付きます。難易度もそう変わっていないようですが,社会など同じ内容の問題を目先を変えて出題しているようです。問題文を落ち着いてよく読み,何を使って解く問題か考えることが必要です。国語の問題文なども長くなっているようです。読ませ,書かせるといった傾向はこれからも変わらないと思います。 ————————————————————————————————————————— 2013年8月27日(火) No.297 「質より量」あるいは「量より質」といいます。「過労死」は,真偽のほどを確かめたことはありませんが,日本発で英語圏でも通じるとか。「疲れて死ぬまで働け」と仕事を強要するこの国では,欧米諸国から「働き過ぎ」とかいわれても長時間労働が喜ばれるようです。喜ばないまでも当たり前とされているようです。 大人社会がそうですから,学校での部活なども同様に長時間の練習が当たり前のようです。いわんや勉強においても,当然のことのように長時間の勉強はやはり喜ばれるようです。中学生に「学年プラス1時間」と,小学生には「(学年+1)×10分」など勉強時間のことがよく子ども達に言われるようです。誰が思いついたのか,なかなか語呂の良いスローガンになっています。 長時間勉強をする,たくさん練習をすればするほど,練習時間に比例して上達する。これは量は質に転換することができるというように考えているということなのでしょう。でも,本当に量は質に転換できるのでしょうか? 例えば,子ども達が良く間違える計算問題があります。何パターンかありますが,共通点としてプラス・マイナスの符号の修正が必要な計算です。今までの経験から,たくさんすればできるようになるかといえば,残念ながらなりません。練習したその日は何とかなっても,しばらくして同じパターンの問題に出会うと,同じように間違えてしまいます。漢字や英語のスペルでも同じで,何度も書けば覚えるかというとそうは簡単にいきません。いわゆる短期記憶なのか次の日の書き取りのテストに間に合ってもすぐに書けなくなってしまいます。このほか同じようなことはいくらでもあるかと思います。 では,どうすればできるようになるのでしょうか?まずは,やはり練習の質を考えることからでしょう。先に書いた計算問題の解き方で考えて見ます。 ①式の全体を見る力があるか。最初の3,4文字しか読めない子もいます。式の途中までしか見えませんから,符号を変える箇所がわかりません。 ②符号を変える理由を納得しているか。助言を受けて変えることは誰でもできます。自力で変えるには,何となくでよいから納得していることが必要です。 ③同じパターンの他の式と関連付ける。少し形が違った式にも同じパターンの問題があります。これらを一つのグループにまとめることができる。 この③のパターンをまとめることができるようになれば,新しく習うことにまで応用が効くかと思います。文字にするのは私の力では何とも難しく,読んでいただいてもわかりにくいかもしれません。「ぼんやりとたくさん問題を解けばできるようになるものではない」とわかっていただければと思うだけです。 ①の式を見る力,これなど簡単なようですが,量をこなしてきたことによって悪い習慣がついたのではと思うことがよくあります。どういうことかといいますと,大量の練習をさせられてきた子は式を見るよりも,やみくもに計算を始めます。これでは式を見ることなどありえないでしょう。 量について否定的に書いてきましたが,勉強にも量は必要なことは間違いないと思います。たくさんの知識に裏打ちされてこそ勉強が良くできるようになることは確かでしょう。富士山のように高い山は広いすそ野が必要です。すそ野が広ければ広い程その上に積み重ねることができるものも多くなります。 しかし,ここでも質は問題になると思います。すそ野が砂のようなものではあまり高く積み上げれないでしょう。子ども達の勉強のすそ野は学校の勉強だけではないと思います。本や新聞や,時にはテレビやネットなどから手に入れる知識かもしれませんが,様々な世界から良質の知識を手に入れてほしいと思います。 ♥行事予定♥2学期は学校祭や合唱コンクールなどの行事があります。準備や練習など,いそがしい毎日になるかと思いますが,学校のワークなど普段から少しずつするように心がけてください。定期テストまで時間がありますから範囲が広くなりほうっておくと大変面倒になります。また,中3は9から11月まで学力テストが続き,時間が限られています。効率よく勉強することを心がけてください。
♥北海道学力コンクールの個人票…個人別の成績表を手渡しています。個人票の詳しい見方は,裏面に記載されていますので参照してください。ここでは注意していただきたい点を書いておきます。 当然ですが,道コンの結果は高校の合否を決めるものではありません。8月時点での自分の相対的な位置を知る目安になるものです。そのためには,難易度によって左右される300点満点の点数よりもSSに注意してください。SSが上がっていれば,自分の位置が良くなったことを示しています。 また,高校の合格可能性が示されていますが,可能性は道コンのSSだけで決まりません。学校の通知表の五段階評定から計算する315点満点の学力点によって大きく変動します。 SSがよくても学力点が低いと合格可能性は低くなります。当然,学力点があればSSが少し低くとも高いパーセントが出ます。 ♥学力点をしっかり把握しておきましょう…上に書きましたように学力点は合否を左右する数字です。公立高校は学力点によってランク付けされているといってもよいので,自分の学力点はいくらなのかよく知っておく必要があります。
————————————————————————————————————————— 2013年7月23日(火)No.296 何年ぶりにか,「さそりの標本」を作りました。ご家族でどなたか子ども達に驚かされた方がいらっしゃるかと思います。申し訳ありませんでした。小学生を中心にですが以前は毎年のように作りました。「さそりの標本」に限らずスライムやべっ甲飴もよく作りました。スライムはあちらこちらがべたべたし,べっ甲飴もべたべたすることに変わりはありませんが,砂糖の甘いにおいには参りました。ストロー笛も作りましたが,ピーピーとうるさいことといったらありませんでした。 何かを作るということは,準備の段階から後片付けのことを思うと面倒だなと思うことがしばしばでした。今回は,あまりに久しぶりで,封筒にはる用紙の原稿がなかなか見つかりませんでした。ようやく見つけたかと思うと,パソコンを変えていたためルビの部分がおかしくなっているは,行間や文字サイズまで変になっているは,まるで最初から打ち直しといった調子でした。それでも何とか作り,外見だけは出来上がったのですが,肝心の音が出ません。「さそりの標本」は,一見ただの封筒です。その封筒が意外なほど大きな音が出るところが大切なポイントなのです。どこを失敗したのか弱弱しい音しか出ないのです。子ども達が来るまでに完成させなければなりません。そう思うとあせって,封筒の材質だろうかとか,ゴムを巻くのが足りないのだろうかと色々とするのですが,うまくいきません。やむを得ず,作り方を書いた本を探すことにしたのですが,これが見つからない。本はいまだに見つかっていません。でもゴムのとめ方がおかしいことに気がつき,何とか音が出るようになりました。そして,子ども達がやってくるまでに出来上がりました。 後は,子ども達にさりげなく「さそりの標本」を見せて驚かせるだけです。お世辞にもよい出来とは思えませんでしたが,予想以上に子ども達が驚いてくれました。少々大人気なくお恥ずかしい話ですが,子ども達が驚く様子を結構楽しんでいました。久しぶりに作ってみると楽しいものですし,使えばもっと楽しめます。何時間もかかるものでもありませんし,手軽に作れる工作です。これからも機会があれば作ってみたいと思います。 ただ,子ども達が作っている様子を見て気になったことがあります。「さそりの標本」を作るにはカッターを使います。子ども達のカッターを使う手元を見ていると,何とも心もとない手つきです。ほとんどの子ども達は何かを作るということがあまりないのでしょう。おそらくカッターなどあまり使ったことがないようです。鉛筆をナイフで削った年代ですから子ども達よりもカッターの使い方が上手だという程度で,私も工作や物作りは苦手です。そんな私から見ても,ちょっとひやひやものでした。 カッターや包丁といった刃物は危険なものです。危険から遠ざける,それはそれでよいのかもしれません。包丁を使わなくてもよい暮らしであればよいのですが,普通の人は避けては通れないのではないでしょうか。いつどのように使い方接し方を身につければよいのか難しいところはあるかと思います。子ども達を見ていて,家庭で工夫し少しずつ,様々な道具の使い方を身につけていくのがよいかと思いました。 これからも機会があれば子ども達と何か作ってみようと考えています。 ♥三者懇談♥お忙しい中,たくさんのお母さん方に来ていただきありがとうございます。子ども達の学校での様子など聞かせていただき参考になりました。これからの勉強に役立てるかと思います。来られなかった方は,いつでもお時間のあるときに声をおかけください。 ————————————————————————————————————————— 2013年7月1日(月)No.295 新しい学年が始まり,早いもので三ヶ月が過ぎようとしています。中学は修学旅行や宿泊学習などは終わり,定期試験も終わりました。修学旅行がまだの小学校や部活の子は中体連が真っ盛りですが,一学期の大きな行事はほぼ終わりました。ある意味,落ち着いて勉強に取り組める時期といえるかもしれません。 妙な例えになりますが,中3の勉強に細胞分裂があります。一つの細胞がどのような過程を経て二つの細胞に分かれるかといった内容の勉強です。細胞分裂の様子は①核が見えなくなり②染色体が現れ③染色体が細胞の中央に並び④染色体が両端に別れ⑤仕切りが現れ細胞質が二つに分かれる⑥核ができ染色体が見なくなる,こんな様子で事細かに学習します。顕微鏡で観察すれば,分裂している細胞は,していない細胞に比べとても目立つことだと思います。また,生物の成長にとって細胞分裂は大切なことですから教科書に大きく取り上げられるのも当然でしょう。しかし,図や写真にある分裂をしていない細胞は脚光を浴びることはなく,細胞のつくりが説明されますが,他には何も触れられません。教科書の中ではあって無きがごとしです。でも,分裂をしていないからといってその細胞が何もしていないわけではありません。分裂で小さくなりましたから大きくならないといけません。また,次の分裂の準備をしているとも考えられます。分裂をしていないから何もしていないというわけではありません。目には見えないけれど成長に必要な何かをしているのです。 確かこの辺のことは高校の生物で習うのだと思います。 二学期まで,いえ,次の定期試験まで結構な時間があります。何だか目立たない時期なのですが,次の試験や色々なことに備える準備の期間と言えるのではないでしょうか。行事に終われることなく落ち着いて何かができると考えてもよいと思います。試験の結果を踏まえて落ち着いて復習するのには向いているのかもしれません。仕事柄勉強の話ばかりになりましたが,趣味やその他何か有意義に時間を使えればこんなよいことはないでしょう。 おそらく2学期になると,学校祭や合唱コンクールと行事の準備が始まり,あわただしくなることでしょう。考えてみると,試験の間に行事があるのか行事の間に試験があるのかどちらなのでしょうか?子ども達を通して学校を見ていると学校は各種行事への取り組みが勉強以上の熱意で行われているように思われます。学校の先生は,私と違って勉強だけを考えていればよいのではありませんから大変だろうなと思ったりしています。子ども達も何だか忙しくなります。いらぬ心配だと思いますが,行事やイベントは目立ちます。子ども達の動きも目立ちますから,様々なことが大人の目にも入るのだろうと思います。子ども達には,悪い印象を持たれないように,じょうずに立ち回ってほしいと思います。 三ヶ月といえば一年の四分の一です。もう四分の一かまだ四分の一か,感じ方は違うかもしれませんが,大切な時間です。有意義に使いたいものだと思います。そして,成績も三分の一がつきました。やはり次の試験に備え,少しずつ準備を進めてください。私もいろいろと準備をしたいと思います。 ♥期末試験が終わりました。相変わらず点数しかわかりませんが,全体的に点数は良かったといえます。試験範囲が狭かったこともあり,居残りや早く来て勉強した成果がそのままでたように感じました。残念なことは,相変わらずワークの完成に追われる子がいたことです。失敗を繰り返さないようにしたいものです。 ♥三者懇談♥七月は学校で三者懇談が予定されています。 懇談の折に学年順位を担任の先生に是非とも聞いてきてください。学年順位は子ども達の位置がわかる唯一の目安です。また,中3の場合は今春の進学実績を聞いていただくとよいかと思います。学年でどの辺りにいればどの高校を受験しているかがわかります。志望校を選ぶ目安になるかと思います。 ————————————————————————————————————————— 2013年5月27日(月) No.294 春は進学・進級の時期で,子ども達には新しい出会いの時期でもあります。同級生との新しい出会いと,新しい先生との出会いがあります。同じ年齢の仲間である同級生との出会いに比べ,大人である先生との出会いは子ども達にそれなりの緊張を与えると思います。そして,新しい先生は必ず以前の先生と比較されるでしょうから先生の方にも緊張があるのだろうと思います。 新しい先生の評判はどうでしょうか?子ども達が新しい先生の授業を受け二ヶ月が過ぎようとしています。子ども達の間で先生の評判が話題になっていると思います。一年生は中学の先生との初めての出会いですから,小学校の先生との比較になるでしょう。しかし,中学では教科ごとに先生が変わりますから,小学校の先生との比較はちょっと無理があるかもしれません。前の学年で習った先生との比較が二,三年生で行われていると思います。 評判がよければ,よかったよかったでOKです。でも悪ければ?上手にお付き合いすることを考えないといけないでしょう。子ども達にとってはなかなかの難問でしょう。まず悪い内容は二つに分かれるかと思います。一つは授業が分かりにくいという点です。子ども達が「分かりにくい」といって先生の授業が変わるのであれば良いのですが,これは少し期待薄だと思います。それでは,分かりにくい話を一生懸命聞けばわかるようになるでしょうか?もし,わかれば問題は解決ですがわからなければどうすれば良いでしょう?残念ながら子ども達が自分で何とか対処するほかないと思います。対処法は「授業時間中に教科書をよく読む」,「教科書の内容をノートにまとめてみる」や「教科書やワークの問題を解いてみる」といったところでしょうか。わからない先生の話を聞くという無理な努力をするよりも自分で問題に取り組んだりする方がより良いことと思います。ここで気になるのは,静かにしていれば何も言わない先生であれば何も問題はないのですが,先生によっては「話を聞いていない」と注意を受けるかもしれないという点です。まさか子ども達が「授業がわからないから自分で勉強している」などとはいえないでしょう。このタイプの先生の場合は「教科書を読む」か国語や英語であれば「指先で漢字やつづりの練習」といったところでしょうか。 いずれにせよ子ども達にとってはなかなか大変です。そして次は相性の良し悪しで,これはもっと厄介かもしれません。学校や大人は何故か子ども達にまるで神様のごとく振舞えと要求します。いわく,「みんな仲良く」,「みんな友達」などという調子です。子ども達の言い分ではありませんが,「えこひいき」などと昔から言われるように学校でさえ,みんな仲良しではないし友達ではありません。子どもに要求するのは酷というものでしょう。ただ友達でないから何をしてもよいということは決してありません。それなりのお付き合いがあると思います。出会えば,挨拶をする。何か尋ねられればそれなりの言葉使いでそれなりの内容を答える。けんかを売る必要はないでしょう。相性が悪いと思ったら,必要がなければ近づかないのが一番かもしれません。もし,何かのきっかけで感情を害したりすると,それなりのお付き合いでさえ難しくなるでしょう。敬して遠ざける,これが最善かもしれません。 さて,家庭でも先生のことが話題になることもあるかと思います。ことに一年生は初めてのことが多いでしょうから,先生の話に限らず学校のことが話題になるかと思います。二・三年生でも話したいことはたくさんあるかもしれません。悪口や文句が出てくることかと思います。そんな時に「悪口を言ってはだめ」などと決していわないで新しい先生や学校の話をよく聞いてあげてください。子どもはいうだけでストレスを発散できるようです。さらに面白い話が聞けるかと思います。 ♥行事予定♥寒い連休でした。暖かくなったかと思うと寒かったり不順な気候のようです。六月は運動会・修学旅行・宿泊学習などの行事とともに定期試験があります。体調には十分に気をつけてください。
♥期末試験対策♥6月から始めます。予定表を子ども達に渡してあります。期末試験に備え,土曜を含め普段より多く塾に来て対策勉強をします。そのため,日程が普段とは異なるので注意して下さい。 一学期の試験範囲は比較的点数を取りやすい分野です。しっかり勉強して,スポーツではありませんが,スタートダッシュでランクを取るための貯金をすこしでも作りたいと思います。 ♥勉強をしに来て下さい…定期試験まで一ヶ月ありません。リビングを自習室として使えます。平日は午後5時から8,15(土)は午後2時からいつでも勉強できます。試験前に学校のワークを完成させたり宿題をしたりしっかり利用しましょう。また,勉強の様子を見ながら私達がアドバイスします。 ♥三年生はクラス替えも無く,落ち着いていますが修学旅行でそれなりに盛り上がっています。二年生はクラス替えがありましたが,先輩になったせいか落ちついた雰囲気です。一年生は教科ごとに変わる先生の名前を覚えるだけでも大変かと思います。その上,細かい決まりや成績に関係する提出物や宿題など,小学校とのギャップが大きくて戸惑っているようですが,少し慣れてきたようです。 —————————————————————————————————————————— 2013年4月22日(月) No.293 「今日は何曜日だっけ?」と塾生,「世間様では木曜だよ」と私,「じゃあ,おじさんちは何」と塾生から切り返されました。こんな切り返し方をされたのは初めてのことで返事に詰まり,「おじさんちは世間様だから木曜だよ」と答えました。私の返答を無視したように「私の家は何にしようかな」といかにも楽しそうに塾生。特に何の日とか曜日とか思いつかなかったのか,それとも他の塾生が反応しなかったせいか,そこで会話は途切れたようでした。 世間とは異なる何か特別な日,誰にでもあるのが誕生日でしょうか。子ども達の学校生活では遠足や運動会などでしょうか。普段とは違ってどこか気持ちがうきうきし楽しさを予感させる日なのでしょう。楽しい響きの日にしたい,そんな思いが子どもにあって「何の日にしようかな?」という言葉が出たのでしょう。 詳しく調べたことはありませんが,新聞や様々なメディアを見ているとどうも一年中特別な日のようで,よく今日は何とかの日などと出ています。今,試みにネットで今日の日付(4/18)を入れてみました。ありました,記念日を集めたサイトで。「発明の日」・「よい歯の日」など他にもまだありました。世間と一口に言いますが,様々な世界があってそのそれぞれに何らかの記念日があるのでしょう。 そういえば「サラダ記念日」という俵万智の詩集がありました。記念日のいわれははよく覚えていませんが,作者個人の記念日だったはずです。毎日の暮らしの中でのちょっとした出来事なのでしょうが,どこか心に残るものがあったので「記念日」なのでしょう。確かにそんなことが時たまあれば素敵なことだと思います。 毎日が楽しい日ばかりなはずがありません。しかし,普段と異なる何かを感じるささやかなことがあれば,そして何かを感じる感受性があれば豊かな生活を送ることができるのではないでしょうか。 さて,塾生は「何の日」にしたのでしょうか?残念なことに会話が途切れわかりません。その子もはたして覚えているでしょうか。でもとても楽しそうな様子で話していたことは印象的でした。子ども達にささやかでも心に残る日々があれば素敵だなあと思います。そして私にもあればよいのですが…… 子ども達に比べ私は長生きをして多少は物知りです。そしてそれは,自分の知っている事柄について聞かされても,当たり前ということになってしまい驚いたり感動したりということが少なくなっているとも言えそうです。訳知り顔に子ども達に説明をしているのかもしれません。知っていることであっても違った見方や新たな発見があるかもしれません。そんな感受性というか様々な情報をキャッチできるアンテナをいつまでも張り巡らせ素敵な日々を過ごしたいと思います。そんなことを考えさせてくれた子どもの何気ない一言でした。 新学年が始まりました。私にとっては繰り返しの始まりです。でも同じことを説明しても受け取る子ども達は異なります。新たな発見ができるように心してスタートしようと思います。今年度もよろしくお願いいたします。 ♥参考書・問題集の購入について…新しい学年が始まりました。塾生たちは勉強するぞと張り切っているのではと思います。問題集や参考書を買おうと考えているかと思います。勉強のためですから問題集を購入するのは良いことに違いありませんが,少し様子を見てからにしていただければと思います。 どの学年も,まず学校のワークを購入します。私どもも塾用の問題集を用意し宿題も用意します。学校のワークだけでも結構な量になります。まず学校のワークや塾の宿題をやり,自分のペースをつかんでから追加の問題集を買えばよいかと思います。いきなり長時間の勉強を長続きさせるのは結構難しいと思います。 ♥学校のワーク…中2・中3経験済みでよくわかっていることと思います。試験前にあわてることのないようにしてください。ゴールデンウィークはワークをするにはよい機会と思います。塾の宿題と組み合わせこなすようにしてください。 ♥宿題…ゴールデンウィーク中に復習をしてほしいと思い,宿題を出します。内容は前学年の復習が中心です。プリントとテキストのどちらかになります。一度に終わらせるのではなく,毎日少しずつするようにしてください。 ◎中3…受験を考え1・2年の理社の基本事項の復習を中心に ◎中2…1年3学期の内容を中心に,期末試験の範囲になるかも ◎中1…英語と少し数学の予習を ♥宿題は必ず答え合わせを,そして間違いを丁寧に見直してください…同じ間違いをしないように,どこをどう間違えたのか,また覚え間違いや勘違いがなかったか等をチェックするための答えあわせです。丁寧にしてください。くれぐれも正解を書き写すだけの答え合わせにならないようにしてください。 ♥ゴールデンウィーク(4/27~5/6)はお休みです。新学年が始まり一ヶ月ほどが過ぎました。毎年のことですが,中一の子ども達の疲れが目に付きます。新学年の緊張や疲れを取り,リフレッシュして休み明けから元気な顔を見せてください。 ♥塾の始まりの時刻を今までより30分遅くしました。学校から帰り塾に来るまで少し時間に余裕があるかと思います。落ち着いて勉強ができるように軽く何か食べてきていただくとよいかと思います。よろしくお願いいたします。
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