ごあいさつ
通信Back number 2010年4月~2011年3月
2011年3月28日(月)No.268 私が小学校のころの話です。自習のときによく出された課題があります。国語の教科書の一つの単元の全文を書き写すというものでした。「面倒だった」という程度の記憶しかありません。面倒としか覚えていない私が,今,小学生にそれをやらせています。前々から,詩の全文を書かせていましたが,今回は条件を付けてやらせています。1行を全部覚えて,見ないで書くという条件です。 詩ですから,1行がそれほど長くはありません。子ども達は苦もなく覚え書いていきます。しかし,思いのほか間違えます。詩は同じ言葉の繰り返しが多く出てきます。ところが少し違っていたりすることもあり,前のフレーズにつられてしまい,間違えることがよくあります。 何のためにこんなことをしなければならないのでしょうか?全文を書かせるだけだと,ただ文を書き写すだけの子が結構いるからです。模様を書いているのと同じで見ては写し見ては写しを繰り返しています。おしゃべりをしながらでも簡単にできます。書いてある内容や意味を考えるといったことはありません。 これは,英語の勉強をしていても目立つことの一つです。単語を書くときにアルファベットを一つ一つ見て書くのです。penを書くのにpを見て書き,eを見てeを書き,そしてnを見て書くといった具合です。一度にpenを覚えようとしていないことは明らかです。こうなると読むこともなければ意味を考えることもありません。模様を写しているのと同じです。10回書いたところでスペルや意味を覚えることはないでしょう。 文章を音声に変えれば,それで「文章を読んだ」とはたしていえるのでしょうか?何が書いてあってどんな意味を表しているのかを考えなければ,「文章を読んだ」ことにはならないでしょう。 小学校から,何回も書いて練習をすることはやってきています。しかし,ノルマを果たすために書いているだけのようなところがあります。英語に限りません。漢字を書くときなどもそうです。せっかく書くという作業をしているのです。ただ手を動かすだけでなく,何かを覚えるように心掛けて欲しいという思いです。 ただぼんやりと文字を見るのではなく,例えば「覚えるため,一字一字に注目する」などの目的意識を持って文章や文字を見てほしいのです。 塾での勉強は,好きや楽しみでやっているものではありません。点数を取るためにしているものです。意味を考える,覚えるといったことは勉強にとって基本的な作業といえます。しかし,何の訓練や練習もなくできることではありません。だからといって特別なことをする必要はなく,普段から読んだり書いたりをしますから,目的意識を持ってやれば十分練習になると思います。何が目的にかなうことなのか,最短の方法を見つけ,最小の努力で最大の効果を手に入れればよいのです。何事も目的意識を持ってやってほしいと思っています。その方法は人によって異なるのでしょう。ですから,私も子ども達と一緒に考えながら,今年度もやっていきたいと思います。 ♥私の目的とあまり関係がないのですが,私が意外に思ったことで,カタカナが難しいということです。カタカナ語が氾濫しているのに,どうしてだろうかと思います。子ども達はカタカナを書く機会が少ないのか,カタカナの部分でよくつまずきます。私はなぜかカタカナで書くのが好きで,子ども達に配るプリントにカタカナで子ども達の名前を書きます。塾にきたばかりの子は,カタカナで書かれた自分の名前を不思議そうに見ます。そんな風景を気に入っている私です。 ♥今春の高校入試…裁量問題3年目,昨年と比べ国・社は易しく理科が難しくなりました。裁量は今までと同様得点しにくい出題でした。何よりも目立ったのは理科の計算問題の増加です。多くて3題程度の出題から7題と大幅に増えました。この傾向が来年以降も続くようであれば,理・社での高得点狙いが少し難しくなるでしょう。しかし,理科で差をつけるという考え方もできます。どの教科で何点取るのか,今まで以上に良く考え勉強を進める必要がありそうです。 新3年生には1学期に塾で問題を解きながら英・数の復習,理・社は夏休みに向けて宿題で復習をしてもらう予定です。 ————————————————————————————————————————— |
2011年2月24日(木)No.267 私立高校の受験が終わり,公立高校の学力検査がもうすぐですから,3年生は最後の仕上げにかかっています。不安がないと言えば嘘になるでしょうが,受験生はみんな良い顔をしています。この調子でいってくれるとよい春を迎えられると期待しています。 一方,中1・2年生は学年末試験が終わりました。今回も目標点数を設定し,それに向けて皆は勉強をしました。皆が目標をクリアしてくれれば,こんなにうれしいことはありませんが,それほど甘くはありません。クリアした子もいればできなかった子もいます。 しかし,クリアできなくてもずいぶん点数を上げた子がいます。そうなると,私が子ども達の実力を見間違って目標点数を高くしすぎたのかもと,反省したりしています。そうでなくとも,目標点数の設定の仕方はなかなか難しいものがあります。といいますのは,定期テストの難易度がわからないからです。今回も易しい学校学年があったようです。易しい試験だった子ども達からすればラッキーなのですが,私としては,目標をクリアできたとはいえ,SSなどの点数以外の尺度が何もないため,しっくりとこないものが残ります。それでも,一般論としては学年の最後で内容的には難しくなっているでしょう。そして,最後のテストで点数を上げたということは,それなりに力をつけたと言えるのでしょう。 さて,今回の試験勉強からの教訓です。 勉強の成果が現れるには,どうしても時間がかかる。学年の始まりから,勉強を続け,塾の宿題をよくやっていました。しかし,今までの定期試験ではあまり良い結果が出ませんでした。挙句,私には「勉強の仕方が悪い」と説教され散々だったと思います。時間はかかりましたが,結果が出たというところです。 簡単に,メゲテはいけない。根気良くやらなければ成果は手にできない。 そして,ただ続けるのではなく,どうすれば効率が良い勉強ができるか,常に勉強方法を自分に合ったものに改善していかなければならない。 勉強の副産物…ちょっと予想していましたが,予想以上でした… 試験勉強はいつも通りというか,普段よりも塾の回数が増えます。子ども同士の接する時間が当然のように長くなります。その結果,とても仲良くなっています。好い雰囲気で勉強をし,テスト後のゲーム大会もできました。性別や中学が異なり,個性の異なる子ども達ですが,小さな良い集団ができたと思います。これからも愉しく勉強ができるだろうと期待しています。 さて,四月からは新学年となり,仕切り直しでスタートです。あと少しの期間ですが,新学年に向けて準備を進めたいと考えています。2年生は3月から少し時間数を増やし,英・数の復習に取り組もうと思います。1年生はこの時期にしかやらない残りの単元をしっかりと勉強します。6年生は中学の準備となります。5年生は作文を続け,算数は百分率・割合と分数に時間をかけて6年生の準備にしようと考えています。 テストが終わりのんびりした雰囲気になるかとは思いますが,次につながるように勉強をしていきたいと思います。 ♥受験生に…試験当日の所持品について(飲み物や食べ物) ジュースはのどが渇くかもしれないと思いますので,スポーツドリンクとお茶の二種類を用意すると良いかと思います。お弁当にはお茶を,休み時間にはスポーツドリンクをといった所でしょうか。食べ物は縁起かつぎでキットカットなどを持っていくことも多いようです。チョコなどは休憩時間のエネルギー補給に適当なものでしょう。何か準備しておくと良いと思います。 ♥内申点説明会…新中1の親子対象 内申点の仕組みなどについて説明をします。3月20日過ぎに予定しています。詳しい予定については子ども達にプリントを渡します。 ♥公立高校推薦入試の説明会…公立高校の推薦入試をお考えの親子対象 公立高校の学力検査がもうすぐ行われます。それに先立ち推薦入試が実施され合否がすでに発表になっています。すでにご存知のことが多いと思いますが簡単に説明をしたいと考えています。春休みに実施する予定です。 ————————————————————————————————————————— |
2011年1月27日(木)No.266 小学生に文章を書かせることを続けています。小学生にはなかなか難しいことでしょう。実は私にとってもかなりの難問です。 こうして月に一度の通信を書いていますが,自分の思いを文字にしていくのは難しいことだといつも思います。子ども達にどの程度のことを求めるのかよく考えなければいけないと思います。 私の目標としては,いわゆる5W1H「誰が何をしている。」「いつどこで」「なぜなのか,そしてどのように」がしっかりとわかる文章が目標です。教材として新聞の四コマ漫画を使っています。漫画をストーリーにする作業といってよいでしょう。絵であれば一目でわかることも,文章にするとなると結構難しいものです。文章を書くルールをと考えていますが,今のところ「書き出しは誰が何をしているか」を書く,「せりふの吹き出しを使うときは内容を短くする」,そして「一つの文は短く」といった程度でしょうか。試行錯誤が続きますが,読んで場面が伝わる文が書けるように練習したいと思います。 もう一つの目標は論理的に筋の通った文章です。これは自分の考えたことや思ってことを相手に伝えることができるようになれればと考えています。こちらは,私が作文の課題と文章のスタイルを決め,それに合わせて子ども達が文章を書くようにしています。大学入試の小論文のまねごとのようなものですから,小論文の書き方などが参考になるのかもしれません。いずれにせよ私が勉強しなければならないようです。 子ども達が書いた文章に,私がコメントします。それに合わせて,子ども達が文章を書き直します。どうしても私好みの文章になります。好みというより,中学の試験問題の解答の書き方のようになってしまいがちです。最近のハヤリでしょうが,簡単に説明しなさいといった記述式の問題がよく出ます。どうしてもそれが私の頭にあるようで,型にはまった書き方になってしまいそうです。しかし,型は子ども達が自分で破ればよいとおもいます。ですから,型通りの書き方ができるようになれば良いだろうと割り切ることにしています。 そのためにも文章を書くときのルールを決めておきたいと考えています。あまりルールが多いとよくありませんが,子ども達にわかりやすいいルールを5つくらいは作りたいと思っています。 この他にもいくつかやって見たい作文があります。内申点に追われない小学生ですから,国語の問題集からはなれたことですが,続けていきたいと考えています。まだそれほどの回数をしていませんが,子ども達にノートを持たせ文章を書かせています。そのノートを読んで見てください。4コマ漫画の場面がわかるようであれば,私の目的が少しは達成できたといえるのかもしれません。また,文章を読んで気がついたことがあれば,私に伝えていただければ子ども達の作文に役に立つかもしれません。よろしくお願いします。
♥中1・2年の学年末試験対策…2月の予定表は子ども達に渡してありますが,試験前には変更があるかと思いますので注意してください。 また,「耳にたこ」かもしれませんが,ワークなどの提出があります。ランクを確保するためにもきちんとしておきましょう。 ♥受験生の生活…中学からのお知らせや新聞のコラム欄などに書かれ,すでにご存知のことと思いますが,受験生や家族の方の参考までに書きました。 • 入学試験は朝から昼間に行われます。昼型の生活リズムにしましょう。 • 一日の生活のリズムを整えるコツは、規則正しく食事をすること,特に,朝食を抜かないようにしてください。 • 脳は糖分しかエネルギー源にできません。 試験の朝は、炭水化物をたくさん取るのがいいようです。ただし,砂糖分では,お昼まで持たず昼前にエネルギー不足になることがあります。 でんぷんで炭水化物を取るのがお勧めです。ご飯,パン,バナナに体を温めるタンパク質が豊富なみそ汁,牛乳,卵です。 脂肪の多い肉類は控えめに。 • 朝食抜きの受験は、まず間違いなく失敗するでしょう。 入試にそなえ,生活リズムを整え体調には十分注意してください。 ♥受験生に限らず,子ども達には朝食や十分な睡眠は必要です。落ち着いて勉強するためにも,しっかりとした生活リズムは大切なことです。 ♥講習は欠席もあまりなく,よく勉強しましたが,ドカ雪にはまいりました。講習期間中にこんなに連日雪かきをしたのは初めてではないでしょうか?そのせいか,いまだに腰痛に悩まされています。私もしっかりストレッチをして体調を整え,子ども達と一緒に受験と学年末試験を乗り切らなければなりません。 ————————————————————————————————————————— |
2010年12月25日(火)No.265 思うこと,感じること。どんなことをさすのか,文字にして説明しようとすると難しいものだと思います。近頃,「何か思え,感じろ」と子ども達に言う私です。 二学期末の試験が終わり,ゲーム大会をしました。子ども達は楽しげに遊び良い顔をしていました。子ども達はゲームに勝つために「どうすればよいか」と考えます。うまくいって,勝つこともあれば失敗して負けることもあります。勝った場合は「次も同じようにやろう」,負けたときは「次はやりかたをどう変えようか」などと考えます。というよりは,勝負が決まるまで,相手を見,自分の状態を見ています。見るだけではなく,他人とのやり取りや他人どうしのやり取りなど耳からも情報を集め,「どうすれば勝てるか」と考えています。ゲームをしている子ども達は,実に生き生きと「何かを感じ,思っている」といえます。 ところが,勉強となるとそうはいかないようです。問題文を読むと,「難しい,できない」といった負のイメージを持つようですが,他にそこから何かを感じることは少ないようです。気持ちで負けていると言えそうですが,ゲームと違って自分でイメージを作ろうとしていないように私には思われます。 ゲームでは,自分なりに「こう進めれば,こうできるだろう」という予測などしているだろうし「こう進めよう」と意思が感じられます。しかし勉強では,予測や意思が感じられないことが多く見られます。 例えば,長さや重さなどは少数など半端の数が出ても不思議ではありませんが,人数や品物の個数や値段に半端になることは普通ありません。でも半端の答えやマイナスになっても平然としています。 また,数字がいくつか書かれた問題は良くあります。勉強で使う数字はでたらめになっていることはめったにありません。増え方,減り方などの数字の変わり方に規則性があることがほとんどです。どんな規則があって変わっているのか,ひどい場合は,増えているのか減っているのかも気づかないようです。 どうしてこうも何も思わずに問題を見ることができるのだろうか?子ども達を見ていると,問題を解くときに,長い・重い・広い・安いや速い等を,また英文では,誰が何について話しているのかといったことをイメージするよりも,解法を思い出そうとしているように見えます。まるで一問一問に異なる解き方があるようです。決められたことを決められたようにする。つまり,勉強はゲームに比べ子ども達がイメージを作る自由度が小さいことが原因なのかもしれません。 しかし,文字や数字を見て感じる子どもは,よく言葉の意味や公式などを覚えることができています。文字から何かを感じ取るにはそれなりに感じ方を説明しなければならないでしょう。また,いかに伝えるか,難しいことではありますが,私が子ども達に何かを感じるような説明をする必要があるといえます。 ♥最近,私は小学生の国語でちょっと頭を痛めています。 中学にあがると内申点というものがありますから,定期テストとワークや書き取りに追われます。私の思うようにできるのは小学校の間だけということになります。思うようにできるということは,楽しくはありますが,とても面倒なことでもあります。どちらかと言えば,面倒のほうが大きいでしょうか。定期テストに追われ決まった問題の練習や,書き取りをすることは,退屈ではありますが,決められたことをやれば済みますから,これほど楽なことはありません。しかし,「何かを感じ,思う」ことはなく,せいぜい,退屈を感じる程度でしょうか? まるで,子ども達の勉強と同じではありませんか。 これではいけないと小学生だけでも,「何か感じること」をしなければと考えました。何をすればよいのか?手探り状態ではありますが,とりあえず,文を書かせることに挑戦しようと考えています。詩や物語といった文学的な文章ではなく,筋の通った文章を書く練習をする予定です。 場面を説明したり,自分の考え方などを簡単な文にしたりする練習です。いくつかの種本を使ってですが,問題集のようなものがありません。 そのため,ちょっと頭の痛い状態です。
♥懇談には,ほとんどの子ども達のお母さんお父さんに来ていただきました。師走のお忙しい中ありがとうございました。子ども達の様子を聞かせていただきました。子ども達のことを思う親御さんたちの気持ちを子ども達に上手に伝えられればと思っています。また,聞かせていただいた子ども達の様子を参考にし,冬休みの講習など今後の勉強を進めていきたいと思います。なお,お忙しくて懇談にこられなかった方は,時間をとりますので,いつでもご連絡ください。 ————————————————————————————————————————— |
2010年11月26日(金)No.264 試験が月初めに始まり,下旬になりようやく終わり,とうとう結果が返ってくる時期となりました。私達が予定した回数以上,また早めに塾に来て試験勉強をした子ども達がたくさんいました。子ども達には塾の方が家より誘惑が少なくてよいのかもしれません。正直疲れはしますが,こども達とのお付き合いは私達にとって楽しい時間なのです。結構長い時間を過ごす子もいますから,勉強から脱線し,まるで世間話のようなことになったりもします。しかし,私にとってはそちらの方が楽しいのかもしれません。 勉強の内容や様子,子ども達の風景は1学期末のころとそう変わりはありません。学校のワークを仕上げたり,宿題をしたりといった調子でした。しかし,塾に慣れて私達とのやり取りがとてもスムーズになっています。自習の合間に適度に休憩を取り,栄養補給をしたりしていました。 結果を見て子ども達は一喜一憂しています。そして,試験勉強について勘違いをする子ども達が結構いるようです。そこで,子ども達の勘違いしていそうなことを少し書こうと思います。子ども達は少々耳が痛い話になるかもしれません。というよりは,子ども達には耳にたこかもしれません。 まず,試験勉強というと聞こえは良いのですが,しょせんはにわか勉強です。普段に比べ長い時間勉強をしたことは確かです。しかし,学校で試験範囲を学習するために何時間かけたかを考えれば,重点の確認と少しの弱点補強くらいできれば上出来でしょうか。 重点確認はそう難しくはありませんが,弱点補強は弱点が少なければ楽なのですが,皆が皆そうとはいきません。当然,弱点の多い科目少ない科目があります。試験勉強は短期決戦ですから,まず,どの弱点を補強するのかといったことも考えなければなりません。 勉強するために考えなければならないとは,なんだか皮肉な話のようです。しかし,限られた時間内でぼんやりとすべての範囲の問題に取り組むなどできるはずがありません。私に言わせると,「捨てなさい」になります。 さて,試験の結果についてです。 まず,成績が良かった人。「勉強を甘く見ないでください」にわか勉強で今回は運良く結果がでたけれど,次もうまくいくといった保障はありません。次に備えて準備を始めましょう。 運悪く結果が伴わなかった人。「こんなに勉強したのに」と考えないでください。にわか勉強で何とかなると思ったのが間違いでしょう。普段から心掛けるべきことは何か,そしてにわか勉強をもっと効率よくする方法は何かちょっと考えてみてください。 クドクドと説教を書いたようです。しかし,結論として,皆自分なりに良く勉強をしたと思います。この結果を,成功であれ失敗であれ,次に生かすことが大切です。右肩上がりに成績が上がるなんてことはありえません。しかし,子ども達と試験勉強とはいえ,同じ空間・時間を過ごします。何とか結果良しの試験勉強をしたいものです。まして,すぐに入試が控えています。なんとしても結果を出しましょう。
♥方眼紙・グラフ用紙♥中学では主に関数のグラフや図形の学習で使うこともあります。そうそう,平方根のところでも使います。小学生は図形の学習だけでしょうか。方眼紙を使うイコール定規を使って直線を引く。そして,直線を引くのが苦手な子が目立ちます。特に方眼の縦横からずらし対角線を引くのが難しく,ことに対角線を利用して直角を作るのは難しいようです。こんな調子ですから関数のグラフを描くのは私が思う以上に困難なのです。また,平行四辺形を書かせると,45度の角度を持つ平行四辺形を描くことが多いようです。 これは別に子ども達のせいというよりは,学校であまり方眼紙を使わないことが一因と思われます。また,方眼紙の縦罫・横罫を利用し平行線や三角形を書いたことがないからだと思います。もっと学校で方眼紙を使って平行や垂直を描くと良いと思います。そうすれば,グラフだけでなく,面積の感覚などもっと良くなるかと思います。私ももっと方眼紙の使い方を工夫し,もっと様々な場面で使ってみたいと思います。
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2010年10月2日(水)No.263 国が決めている勉強内容は時に変化してきました。しかし,小中学生の勉強ですから,外国語が英語から中国語になるといったような根本が変わるような極端な変化はありません。 特に数学や理科など,基本的な法則や定理は昔と何の変化もありません。そして,今の仕事を30年近く続けていると,たくさんの問題,量だけでなく様々なパターンの出題を見続けてきました。その結果,どこかで見たような問題がだんだんと増えてきているのでしょう。定番の問題になると,読まなくても解法がわかり,ひどいときには答えまでわかることがあります。 問いの読み方がいい加減になってきている私ですが,子ども達に「問題はよく読むように」と常日頃言っています。特に子ども達がとてもせっかちに,問題を解こうとしているように見えるからです。子ども達がせっかちなのも仕方がないのかもしれませんが,勉強にはゆったりとした雰囲気が必要だと思います。ですから,問題に取り組む前に,問題を眺める余裕を子ども達に持ってほしいと思っています。 ところが,私にとって見慣れた問題だと,ついヒントをと思い,いらないことを言ってしまいがちです。本当は,何も言わないほうが眺める時間がとれて良いのです。子ども達だけでなく,私もせっかちになってしまっているようです。変化の激しい時代で,スピードがあれば良いことのように感じられる世の中です。しかし,「木を見て森を見ず」と諺にもあるように,全体を見回すようにしなければ,つまらないミスが多くなるようです。そう思いながらも,黙っていられないせっかちな私です。 理科・社会の問題は表やグラフがよく用いられます。また,その説明がどんどんと長くなってきています。「これは国語の問題じゃないだろうか?」と感じることも時々あるくらいです。表やグラフは大切なヒントですから,注意して見なければなりません。ところが長い問題文を読んでいるうちに図やグラフのことはどこかへ行ってしまうようです。時間に追われて問題を解くのですから急ぐ気持ちはよくわかります。 しかし,数学のグラフはよく読むと,答えがプラスなのかマイナスなのかといったことがわかりますから,符号のミスを防ぐことができます。理科の表など数値の規則正しいことに気がつけば正解にたどり着くことが多いのです。「急がば回れ」といいます。回り道なようでもなんとなく問題全体を眺めることができれば,解法が見えてくるケースが多いように思います。 それなのに,子ども達がグラフや表を見ないのは,特に理科で目立ちますが,見なくても覚えていれば解ける出題があることも一つの理由のようです。学校でも,私も「これは覚えておくこと」ということをよく言います。そんなことも影響しているのかもしれません。 何にせよ,問題に取り掛かる前に,深呼吸でもして,問題を眺めてほしいと思います。繰り返していると,同じように見える問題も,どこか違った何かが見えるかもしれません。まったく何の変化もないかもしれませんが,問題を解く前に「まず落ち着こう」程度の効果はあるだろうと思います。私も辛抱し沈黙を保つようにしようと思います。お互い難しいことかもしれませんが,そうした余裕を持ちたいものです。
♥関数…関数は変化の様子をグラフに表したものとも言えそうです。どのように変化しているのか?問題にグラフが書いてあれば一目瞭然です。増えている,減っている,残念ながら動画ではなく静止画です。グラフは単に線が描かれているだけです。関数の問題によく水槽とロウソクそしてバネが登場します。水槽の水が増えたり減ったりロウソクは縮みバネは伸びます。ここまでは特に問題はないのですが,それが数式になるといけません。まあ,考えようによっては,ロウソクの縮むことが数式になる,この方がおかしいのかもしれません。理科や数学でたくさんの数式が使われますから,人間は何でも数式にしたかったようです。そして,視覚に訴えられるように数式をグラフにして利用したのでしょう。グラフの線を,ただの線と見るか動画の残像のように変化の様子と見るか,子ども達みんなに上手に伝えることは,説明の仕方を少しは工夫しているつもりですが30年たっても難しい問題です。すると簡単に解けることがよくあるのですが,減らすことはなかなか思いつかないのです。理由はよくわかりませんが,等分する,分けてみるということはなかなかに難しいことのようです。 —————————————————————————————————————————— |
2010年9月28日(火)No.262 この時期は中学では学力テストの時期ですが,中間テスト(実施する中学は減りました)と実技四教科の試験が行われた中学があります。 中間テストがあると試験範囲が狭くなって勉強はしやすくなります。一学期の期末テスト以降ではあまりに狭いため,一学期の範囲を含めて広くなったりすることもあります。広い狭いに係わらず,11月まで試験がないよりは子ども達にも緊張感があっていいかと思います。何よりも試験範囲に合わせワークの範囲が狭いことが救いです。 ワークをする,いかにも勉強するような響きがあります。中学というところは何のためにワークをやらせるのでしょうか?そして,なぜ,あのように一律に全員に同じことをやらせなければならないのでしょうか? ワークをする目的,問題を解かせるのは「知識の理解・定着・応用」などのためだろうと思います。しかし,理解度や,習熟度は人によって異なるというのは当たり前ですし,あちこちの学校で習熟度学級が導入されたりする時代です。良くできる子はできる子のように,できない子どもはできない子なりのワークの利用法があるべきではないかと思います。勉強は遊びと違って,目的がはっきりしています。特にワークなどはテストで点数を取るためにやるものです。できることを何度も何度もする必要などまったくないでしょう。同じように基本ができていないのに応用をする必要はありません。 勉強ということは非常に個人差の大きいものだと思います。全員に共通する基本的なことはあるかと思いますが,勉強法,ワークの使い方などは人様々でよいのではないかと思います。学校で指示することも必要かもしれませんが,子ども達が勉強道具であるワークの活用法を考えることも大切なことではないでしょうか? ワークをまったくやらないからといって,点数が取れないかというとそうとは限りません。しなくとも点数を取る子は取ります。ワークを成績評定の資料とすることに無理があるように思います。学校には学校の事情があるのでしょうし,私がこんな愚痴を書いても仕方がありません。そして,書いている私にしても宿題となるとどうしても一律にだすことになってしまいます。 愚痴はさておき,実技強化のテスト対策です。一般的に実技教科の試験範囲は狭いようです。音楽など毎回似たような問題が出題されているようです(例外はあります)。入試五教科に比べ何となく軽視され,捨てる子も多いようです。しかし,実技教科といえども内申点の大切な一部分です。国語の5に比べ授業時間の少ない4教科の5は効率が良いとも考えられます。確かに体育や美術など,実技の部分はどうしようもない所がありますが,そこをカバーする意味でもペーパーテストで点をとっておくことも必要でしょう。範囲が狭いため,短時間ですむ利点があります。捨てないで手をかけるようにしてください。私達もできる範囲で対策をやろうかと思っています。実技教科もプリント類が配布されプリントからの出題もあるようです。プリント類をきちんと整理しておくことが必要になります。どの科目も同じですが,大量の印刷物の整理は大変かと思いますがきちんとするようにして下さい。 試験勉強のために,実技教科の教科書やプリントを見ていると,子ども達に音楽や美術を嫌いにしたいのだろうか?などと思ってしまいます。つまりは勉強というものはつまらないものなんでしょう。 ♥学力Aが終わりました。詳細はわかりませんが,ある中学の平均点は全科目が30点(60点満点)を超えませんでした。例年になく難しい問題だったようです。入試が難しくなったことと歩調を合わせているとすれば,学力B・Cも同じようなレベルの問題かと思われます。しかし,問題の難易度に惑わされず,子どもに達合わせ,足元をしっかりと見て対策をしていきたいと思います。
♥関数…英語でFunction(機能)。子ども達に人気のない単元です。中学では,比例,反比例,一次関数と2乗に比例する関数と教科書にあります。 計算機能を表す簡単な式を使います。x,yを使った数式を用い,xに数値を代入し計算式に従って計算しただ一つのyの値を求めます。yに数値を代入すれば方程式となり,xの値を求めることができます(この場合ただ一つのxとは限りません)。つまり。xをyに,yをxに変換する機能が関数の基本です。 問題を解くために,子ども達にとって,いくつかの関門があります。 まずはですから代入でしょうか。xやyに数値を代入する,そうするとxやyは式から消えてなくなります。「xやyはどこへ行ってしまったのか?」,これが大きな謎のようです。困った私は,両替機の話しをします。「千円札は戻ってこない,数字とxとを取り替えたのだから」となります。理解のほどはわかりませんが,少しは納得してもらえるようです。 ♥子ども達と勉強をしていて,気がついたこと感じたことを勉強の内容とあわせ,メモしていきたいと思います。今は中2,3が関数の勉強です。今回は数学ですが次は理科かもしれませんし英語かもしれません。気の向くままに書くので内容は統一したものにならないと思います。もし,後の子ども達へつなればと思いの覚えとして書いていきます。 —————————————————————————————————————————— |
2010年8月26日(木)No.261 テレビを時には見なければいけないというお話です。 講習中に何の話からか,「滑舌」という言葉が出ました。私には聞き覚えのない言葉です。「そんな言葉ないよ」と私,中学生いわく「うちのお母さんだって普通に使うよ」。そこで電子辞書を持ってきて調べましたが,載っていませんでした。その子もめげません。「新しいのなら載ってるよ,家から持ってくる」。たまたま家がすぐ近くの子でしたから,電子辞書を取りに帰りました。同じ広辞苑ですが,その子の広辞苑は版が新しいものでした。ちゃんと載っていました。念のため教室においてある別のやはり少し古い版の辞書を引くと,これには当然なことですが,記載されていませんでしたから,ここ数年で認知された言葉なのでしょう。広辞苑には放送業界の用語と記載されていました。 他の中学生はどうかと思い聞いてみると,ほとんどの子が「滑舌」を知っていました。そして,たまたま遊びに来ていた大学生も知っていました。しかし,年齢の近い友人や知人に聞いてみると,知っている人もあれば,知らない人もいました。知らない人はというと,普段テレビを見ない人でした。放送業界の用語がテレビなどを通して一般に広まったのでしょう。 「滑舌」という言葉を知らないからといって特に困ることはありませんが,私には少なからずショックでした。子ども達が使うケンタッキーフライドチキンを「ケンタ」のように省略した言葉,芸能関係,携帯電話やIT関連の言葉,特にカタカナ用語など知らないことが多いのでわからなくて当たり前と思っています。しかし,中学生が普通に知っている漢字を使った熟語を知らなかったことには愕然としました。テレビで広がった言葉とはいえ,自分の年齢やそれに伴い感性が鈍っているのだろうかなどと考えさせられました。テレビはあまり見ないしラジオもさほど聞きません。最近は本も読めなくなってきています。言葉を使ったメディアといえば新聞以外にはほとんど接していない事に改めて気づかされました。しゃれや,言葉遊びなど,どちらかと言えば好きで,言葉に関心があると思っていましたが,こんなことではどうもいけません。 テレビは映画かニュースを見る程度ですから,こんなことになってしまったのでしょう。しかし,本当に困ることは大きかった好みの偏りが,年を重ねることによって極端になっていることかもしれません。なんにせよ,あまりこだわらずに何にでも接していくように心掛けなければと反省させられました。 いつも子ども達に「好きな科目ばかり勉強しないで,苦手な科目こそ勉強しろ」などといっている私ですが,えらそうにいえないというお話でした。 そして,辞書も古くなるといけません。パソコンソフトのように更新する必要があると教えられました。電子辞書など壊れないし買い替えの必要などないものと勝手に思っていましたが,そうもいかないようで,ようやく使い慣れたかという時には古くなってしまっているようです。それなりの値段はしますし,大変な時代だと思いました。 ♥講習が終わりました。例年になく暑い夏で勉強には大変でした。まるで大阪の夏のように蒸し暑いことに何よりもまいりました。 暑さにも負けず,子ども達は良くがんばりました。中三は理科・社会の1・2年内容の復習を一通り終わりました。これからが本番ですが,しっかりと勉強していきたいと考えています。 中一・二は道コンの過去問を中心に少し難しい問題にも挑戦してみました。四苦八苦の場面もありましたが,道コンの感じはつかめたようです。ほとんどの子が,夏の道コンのSSをあげました。夏の講習だけではなく普段の成果が出たともいえるでしょう。 六年生は,私が中学を意識しすぎたかもしれません。まるで五目御飯のようにたくさんのことを要求しすぎたかもしれません。四年生・五年生は,1学期の復習を中心にしましたが,どの学年も,最後に中学入試の易しい問題をやってみました。易しいとはいっても中学入試です。見たことのない問題に相当困ったようでした。でも,頭の体操になるかと思い,これからも時々やってみようと考えています。 ♥予定にもありますが,中3は重要な学力テストが続きます。その対策として模試を行います。その日のうちに答えあわせ,解説を行います。そのため,朝9時から夕方4時半くらいまでの予定を考えています。 対策をするとはいえ,学力テストは広い範囲から少しずつ出題されます。短い期間で何とかなるものではありません。学力Aですべてが決まるわけではありません。B,Cに向けて力をつけ,そして入試に対応できる実力をつけなければなりません。先を見すえた継続的な勉強をしてください。 1・2年生は,中間テストのある中学を除き,定期テストまで日数があります。しかし,試験範囲はかなりの広さになります。学校のワークなどの提出を考え,試験前に追われないよう,計画的に少しずつ手を掛けるようにしましょう。
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2010年7月25日(金)No.260 学期末は,小中学校の三者懇談の時期です。懇談の内容は,中三は受験ですから志望校や勉強の話が中心です。中一は中学校の生活と,最初の定期テストの成績と定番の話題といったところでしょうか。中二はいわゆる生活面から成績と幅広いようですが,話題のない子どももいたようです。話題がない子どもはといえば,真面目でそれなりの成績の子でしょう。そんな親子に担任の先生から「何かありますか」との発言があったようです。 そんな先生と親子のやり取りを聞き,「まあ,何も問題のない子だからそんなものか」とぼんやりと聞き流しました。しかし,良く考えると「どこかおかしい」のです。三者懇談はしませんが保護者との懇談を私はしています。私もその先生のように「何かありませんか」と聞くことはあります。しかし,何もなかったとしても,きっと私は何か話すのではないかと思います。 さて,私と懇談をした方は私のことをおしゃべりだと思っているのだろうか?今まで考えたこともないのですが,どうでしょうか?自分ではそんなにおしゃべりだと思っていないし,お世辞にも話は上手ではないと思っています。そして,懇談のとき話を良く聞くこと,しゃべり過ぎないようにと自分としては注意をしています。でも,きっと何かしゃべるだろうと思います。何かではなく,自分の思いをしゃべるだろうと思います。塾生のこと,勉強の進めかたなど等…。 私でさえ,何か話すことがあるのですが,先生は担任として,生徒や保護者に発信する何かがないのだろうか?先生個人としてなかったとしても,学校という組織には発信すべき何かがあってもよいのではないだろうか?懇談はお母さん方が行くことが多いのでしょうが,共稼ぎなど忙しい中を学校へ行き,そして忙しい先生方も貴重な時間をさいているのです。私のように一方的に自分の思いを話すのは,それはそれでどうかと思いますがわずかな時間とはいえ,伝えたいことが何も無かったのだろうかと不思議に思い,残念な気がしました。 本来,学校には子ども達についてのたくさんの情報があり成績など受験に係わる情報も十分にあると思います。例えば,定期試験の成績ですが,偏差値を出したりできるはずですが,せいぜい平均点しかだしていません。平均点すら知らせない中学もあります。学校には学校の事情があるから仕方のないことなのかもしれません。そして懇談にいらしたお父さんいわく,「中学で何も知らせてくれないから,塾を頼りにするしかありません」となります。塾を経営する私としては,なんだかおかしいのだけれど,中学校の対応に感謝しなければならないのでしょう。 さて,懇談には多くのお母さんお父さんに来ていただきありがとうございました。私のおしゃべりに付き合っていただいたのかもしれません,これからは,もっと皆さんの話に耳を傾けるように注意したいと思います。 ◎学校の宿題など…学校の宿題は大変です。何とかならないのだろうかと思ったりもします。特にまいってしまうのが,漢字の宿題です。「止め」や「はね」について異常と思えるくらい細かい学校があり,「止め」や「はね」が違うからと再提出があります。そして,私が見てもどこが違うのかがわからないようなものがたくさんあります。「こんなことをしていても,国語の実力などつかないのに」そうは言っても,そのプリントは内申点の一部です。子ども達とっては大変な作業なのですが,あだやおろそかにできません。しかも,学年全部が同じ教師なら問題はないのですが,二人で受け持っている場合もあるようです。こんなときはどんな基準で「止め」や「はね」を見るのだろうかと思ってしまいます。 そういえば,ある中学で夏休みの宿題がなくなったことがありました。中三の数学の宿題で大量の計算問題が出されました。プリントを私も見ていますが,相当な量でした。「受験勉強にもならないな」というのが私の感想でした。同じことを思った生徒がいて,教師に「受験勉強にならない」というようなことを言ったそうです。その結果,大量の計算問題は「計算に自信のないものが練習にすればよい」ということになりました。言った生徒が偉いのは当然ですが,受け入れた数学の先生も偉かったと思います。
愚痴を言っても始まりません。宿題は。提出しなければなりません。でも,子ども達も色々と大変だと知っていただければと思います。 —————————————————————————————————————————— |
2010年6月25日(金)No.259 中学生の定期試験が終わりました。今回もそうですが,子ども達はよく勉強をしたと思います。試験勉強のために塾に来る回数は普段よりも多く,通ってくるだけでも大変だと思います。そのうえ,指定の時間より早く来て勉強をする子や遅くまで残って勉強をしていった子が多かったのです。塾の時間帯が時間帯ですから,お握りなど軽食を持参した子もいました。 さて,このように自主的に塾に来た子ども達はどの様な勉強をしていたのでしょうか?同じ時間に私達は他の子ども達の勉強を見ていますから,いわゆる自習をすることになります。私達はというと,他の子ども達の勉強の合間を見て子ども達の様子を見ながら,気がついたことがあるとアドバイスをするといった感じです。勉強内容としては,学校のワークが一位で次に塾の宿題が多かったようで,その他には学校で渡されたプリントの類でした。 自習をしている子ども達の様子を見ることは,私達にとってとても参考になります。勉強の内容は当然ですが,どのようにワークをこなしているのかを知ることができるからです。そして,私たちが気のついた子ども達に改良をしてほしい点をいくつか書いて見ます。 ◎小さな区切りで答え合わせを…せめて1ページを終わらせてなら良いのですが,大量のページを済ませてから答え合わせをすることが多い。ワークのノルマを達成することに神経が行ってしまい,内容がおろそかになっています。 ◎答え合わせは正確に…ノルマが気になって急ぐ気持ちからか,不正確な答え合わせが目に付きました,特に英語のスペルが気になりました。 ◎どのページからやればよいか…ひたすら前から進んでいきます。難しい問題にも時間をかけています。時間が足りなくなったらどうするの?簡単すぎるあるいは難しすぎるといった意味のなさそうな問題は解答丸写しでかまいません。時間には限りがあります。自分のするべき問題を考えて効率的にしましょう。 ◎目的をしっかり考えましょう…今,何をするべきか,目的をよく考えてほしいのです。ノルマをこなすことが目標であれば,解答を丸写しするといった単純作業をすればよいことです。試験で点数を取るためには,自分ができているかどうかを知り,できていないところをやり直さなければ意味がありません。丁寧に効率よくすることを考える習慣をつけてほしいものです。 しかし,子ども達はよく勉強をしました。そして,それなりの結果を残したことも間違いありません。実は,中2・中3には目標点数をクリアすると景品を約束してありました。手に入れた子もいれば手の届かなかった子もいます。手が届かなかったにしても以前より良くなっていることは確かです。そもそも,右肩上がりの成績というのがありえないことでしょう。うまくいくこともあれば,失敗をすることもあります。そんな中から学んでいくことが本当だと思います。そして,そんな子ども達を何かの形でほめてあげなければと私達は思っています。 また,中1には次回の定期テストから,景品つきの目標点数を設定します。景品が良いか悪いかということはありますが,励みにはなっているようです。 ここまで,子ども達に色々な注文をつけてきました。しかし,それらは私達の課題でもあります。子ども達の実力を測り,実力に見合った問題を用意し今の自分に何が必要かをわかるようにしなければいけません。 しかし,学校のワークは難物です。全員が,その子の実力とは関係なく,全部の問題をすることになっています。簡単であろうが難しかろうがお構いなしです。全部をすることに特に意味があるとは私には思えません。こうした点から,私から子ども達に「ここは解答を丸写しにしろ」といった指示を出すこともあるかと思います。そうすると,子ども達が家庭で解答をせっせと写しているという場面があるかもしれません。そんな場合は,ちょっと子ども達に「塾のおじさんに言われたの?」と聞いてみてください。
♥子ども達が自習できるスペースには限りがあります。座卓を使っている子もいました。家庭での勉強の様子が見えるようで,とてもよい光景だったと思っています。次の試験にも同じような素敵な風景を見られるかと期待しています。 —————————————————————————————————————————— |
2010年5月27日(木)No.258 中学生の塾生の半数は,部活をしています。ほとんどが運動系で,球技が多いようです。ボールを目で追うことが必要な種目です。そして,そんな彼らに「目をつむって練習をしているのか」と私はよく言います。ボールを扱う競技で,ボールから目を離すことは失点や敗戦につながってしまいます。同じように,問題を解くときに文字から目を離すことは正解から遠ざかります。日本語は最後まで読まなければYesなのかNoなのかわからない文が普通にあります。 ですから,私に言わせれば「勉強とは文字を追いかける種目だ」となります。ボールと文字ではまったく違いますが,見ないことには話にならないことは同じです。問題を解くためにはよく文字を見なければなりません。時には何度も読み返すことが必要ですし,意味のよくわからない部分に出くわしても先へ先へと読み続けることが必要なときもあります。 運動ならば,同じ動作の退屈な反復練習だって子ども達はしているだろうと思います。そして,何のためなのかよくわからない筋肉トレーニングなどもやっているようです。部活ですから,言われたとおり子ども達がやっているということなのかもしれません。ところが,私には不思議なのですが,勉強になるとそうはいかないようです。 自分の目の前にボールが来れば,できないなりに投げたり,打ったり,蹴ったりしているはずです。できないなどと言ってはおれないのですから。しかし,勉強になると「わからなければできない」と何もしなくなってしまいます。どうして勉強に限り,完全にできないと先に進めないのか不思議な思いです。 意味のわからなかった反復練習の効果が試合中にわかったりすることだってあるかもしれません。同じように何度も読むうちに今まで気がつかなかったことに気がつくかもしれません。よくわからないまま先に進めば,カーブを曲がると見晴らしがよくなるように,何かが見えてくるかもしれません。 ちょろちょろと動き回るボールより,動かない文字のほうが格段に見やすいのではないでしょうか?私には文字を追いかける方が楽ですが,どうもそう単純なものではなさそうです。動きまわることが当たり前で,じっとしていることが苦手な子どもたちにとっては,じっとしている文字を追いかけるのは退屈で,動くボールを追いかけるほうが緊張感を持続させるのかもしれません。 文字を追いかけることは反復練習をすれば上手になるのだろうと私は思います。そして,先へ進むことによって問題を解くことを経験すれば,変わってくるのでしょう。反復練習は退屈ですし,良い経験をさせることは難しいことに違いはありません。しかし,子ども達に目的をしっかりと説明しながら,練習を続けるつもりです。 運動と勉強,いささか無理なこじつけがあるのかもしれませんが,まったく違うように見えながらも,私はとてもよく似ていると思います。子ども達がスポーツ感覚で勉強にも取り組んでくれればよいなと思っています。 見ることといえば,老眼鏡がなければどうにもならない私です。何人かの子ども達がメガネ(^0_0^)をかけるようになりました。よく見えるようになり,勉強にもよい効果をと期待しています。
♥定期試験対策♥六月には,各中学で定期試験が実施されます。すでに試験範囲が発表になっている学校もあります。日程にあわせ,提出のある学校のワークブックなどを少しずつやり,試験前にあわてることのないようにしてください。ワークを完成させるため塾でワークをしてもかまいません。できるだけ早くワークを終わらせ, 落ち着いて試験勉強に取り組みたいと思います。2・3年生は要領がわかっているようですから,大丈夫かと思いますが,1年生は特に注意して下さい。 試験前の塾の予定は子ども達に渡してあります。普段とは日程が異なり,また予定ですので変更することもあります。変更はその都度,子ども達に口頭で伝えることになりますので注意して下さい。 ♥そして, 勉強のやり方に関係しますから,目標の点数を科目ごとに設定して下さい。目標ですから,簡単に手の届く点数やまったく手が届きそうにない点数は論外です。届きそうで届かない点数で設定してください。 なお,中1は初めての試験ですから「400点取れればいいな」といった,願望でよいと思います。試験の結果が出れば,自分の位置がわかることになります。その結果から次の試験に向けて考えればよいと思います。 ♥昨年度から現行の教科書にはない,新しく追加になった学習単元があります。別刷りの補助の冊子が学校で配布されています。教科書はどの中学も同じですが,ワークは中学によって異なります。そのため,別の冊子がついている中学や,一冊にまとまった中学とばらばらです。冊子が別になっている場合は試験範囲表などをよく見て,試験までにやり忘れのないように注意して下さい。当然ですが,冊子をなくさないようにしっかり管理してください。
♥五月・六月は修学旅行や運動会など,たくさんの学校行事が予定されています。今年は暑かったり寒かったりと気温の変化が大きいようです。勉強をするためには十分な体力が必要です。体調には十分気をつけてください。 —————————————————————————————————————————— |
2010年4月26日(月)No.257 先日 JR の踏切を渡っているとき, 見るからに真新しい JR の制服を着た若 い人達, 踏切とは関係のなさそうな女性も混じった一団に出会いました。踏み切りの機械のボックスを開けて説明を受けているようでした。時期からして、おそらく新人研修だったのでしょう。JRの篠路駅を通ると、時折、「列車が3分遅れで運転していて、お急ぎのところ申し訳ありません」と言う放送を聴きま す。その放送を聴くたびに「3分で人生に係わるほどの大事な用件のある人がどれだけいるのだろうか」と私は思ってしまいます。JRなど3分の遅れでも大騒ぎのお国柄ですから、新人の人達も大変だろうと思いました。 子ども達も新しい学年になりましたが、新一年生を除くと学校での新人研修などは必要がないのでしょう。親切心からでしょうが,中には学校から様々な注意事項が言われるようです。やはり、どこの世界も新人は大変なのです。そして、学校というところはJRと比べ, 失敗に対して寛容な所なのだろうかと思いました。子ども達は、色々な思いを持ち、何とかその思いを実現さ せようとし, 新学年は特に張り切っています。しかし、思いと実際とは、往々にしてずれるものです。子ども達の生活は, JR や地下鉄の運行ダイヤというよりはバスのダイヤのようなものでしょう。その時の状況によりなかなか思うようにならないのが普通だと思います。 そんなことは人間の生活では、当たり前のことなのです。しかし、私など新学年でこんな風に勉強を進めたいなどと考え、予定通り勉強を進めようとします。そのため、子ども達にも「ああしろ、こうしろ」と強制するようなところが多くなっているかもしれません。新学年ですから、 子ども達はいろいろと忙しく疲れていることも確かですし、新しい環境でのストレスも大きいと思います。そうそう思うように行かないことを知っているはずの大人の私でさえこんな調子です。強制など逆効果で、ゆったりと構え、子ども達の話、自分の思いや、そし てその思いがうまくいかない愚痴を良く聞いてやることが大切な時期なのかも しれません。そして十分に話を聞いてもらえると子どもは元気になると思います。そして勉強も能率よく進むように思います。 大人も忙しい時期に違いはありません。なかなか子どもと向かい合う時間は取れないのかもしれません。幸いなことに、ゴールデンウィークに入ります。少し子ども達と話したりする時間が取れるのではないでしょうか?子ども達もゆっくりと休み、また元気に学校生活をはじめることができればよい休暇になると思います。そして私もゆっくりし、リフレッシュして子ども達と接したいとっています。良い休暇をお過ごしください。 子ども達の頭を良くするために勉強に集中できる環境が必要です。一番 子ども達が落ち着かないのは何といっても空腹です。部活など、子ども達の生活は結構忙しいものです。給食から後,何も口にしないで塾に来る子もい ます。「腹が減っては戦はできぬ」と言うとおり、 勉強が手につきません。一 時おさえとしては、バナナやチョコレートがすぐれています。一杯の牛乳やヨ ーグルトも良いでしょう。手間は掛かりますが、おにぎりはとても良いと思います。もし、時間がなければ、気兼ねせずに食べ物を持たせてください。塾での 飲食はやむを得ないと思っています。ただし、スナック菓子は避けてください。 ▼塾の宿題『初めての試みとしてゴールデンウィークに宿題を出してありま す。それぞれの家庭で予定があり、当然できない日もあるかと思います。無理のない自分のペースで宿題をこなしてくれればよいと考えています。宿題を出す目的の一つは、自分の生活の中に勉強の時間を組み込んでリズムを作り出すことです。毎日1ページずつ5日間でやるのと、1日で問題集を5ペ ージやるのは決して同じではありません。そして時間で区切る勉強よりも1日にする分量を決めた方が良いでしょう。決して無理な分量は考えないでくださ い。最初は絶対にできる分量から初めて、だんだんと増やすのが理想的です。そのため、中学生には宿題のスケジュールを書いたプリントを渡してあり ます。その通りにという必要はありませんが、毎日の生活の中に勉強の時間をどう組み込むか、どのくらいの量と時間ならば出来るのかなどを考えて宿題をして下さい。なお、小学生はテキストに印をつけて、宿題を出してあります。 ●宿題は必ず調べ, 答え合わせを…宿題に限らず勉強は目的にあわせてする ことが大切です。闇雲にたくさんやれば良いというものではありません。 ●わからなかったり、覚えていなかった事柄はテキストのまとめを調べてみましょう。一つ何か覚えるかもしれません。 ●答え合わせは自分でしましょう。やりっぱなしいけません。何を覚えていたのか、何を忘れていたのかなどのチェックが目的です。丸をつけることが目的ではありません。 4月29日から5月5日までお休みします ♥新学年が始まって一ヶ月ほどに なりました。毎年のことですが、新学年の緊張からくる疲れを取り、リフレッシ ュして休み明けから元気な顔を見せてください。 ♥ 年間行事予定をお貸しください…連休明けには、各学校から年間行事予定 が配布されるかと思います。試験の日程などを把握し、塾の予定を作りたいと思っています。よろしくお願いします。
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