ごあいさつ

通信Back number 2009年4月~2010年3月

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2010年3月30日(火)No.256 

寒くなったり暖かくなったり、まさに三寒四温でしょうか。何はともあれ、間 違いなく雪の少なかった冬が終わり、春の訪れとなりました。受験が終わり春 の訪れを一番感じていると思われる卒業生は、のんびりと高校の課題や,高 校の簡単な勉強をしています。

高校にそして中学にと新しい世界に進むという点で卒業生と新1年は同じ ですが、さすがに卒業生は落ち着いているようです。まあ, 受験と言う関門を 通り過ぎ、ホッとしているというのが本音かもしれません。それに比べ新一年 生は中学校生活に対する期待が大きいのと、勉強に対しても張り切っている のかちょっと興奮気味です。言ったところで効果はないのですが、私としては 「あまり張り切ると疲れるよ」と言いたくなります。いずれにせよ、中学入学 後, しばらくの間は興奮状態が続くでしょう。ひょっとすると、中学での出来事 を家庭でたくさん話すかもしれません。じっくりと聞いてあげてください。しか し, 新1年生に長子が少ないので、私の予想がはずれるかもしれません。

いずれにせよ、張り切っている子ども達を見るのは楽しいものです。そし て、ちょっぴり不安でもあります。疲れとともに、期待の大きさは、そのまま失 望の大きさに変わるかもしれません。大人のくだらない取越し苦労であってく れればと思います。

そして、新3年は受験生になったということもあり少し緊張というか、肩に力 が入っている感じです。まだまだ受験生になった実感はないのでしょうが,先 量の合否などを聞いているでしょうから、 次は自分の番だとの思いや不安が あるのでしょう。これから一年間の長丁場の受験勉強が始まりますが,これま た。子ども達には未知の世界です。不安を感じるのも無理からぬことかと思い ます。しかし、志望校に入るため、点数を取るのだという積極的な気持ちを持 って勉強に取り組んでくれればと思います。「求めよ、 さらば与えられん。門を たたけ、さらば開かれん」です。

新2年生にとって受験は先のことで他人事でしょうし、後輩が来るという余 裕か,何だかのんびりして見えます。クラス替えがあり、ある意味で不安定に なることもあります。しかし、本当は一番落ち着いて勉強に取り組むことが出 来る学年なのかもしれません。しっかりと勉強をしたいものです。

どの学年のどの子も、新たな学年のスタートですから期待とともに不安が あると思います。子ども達の不安を取り除き、子ども達が私達と一緒に勉強も 遊びも楽しく、そして有意義な一年を過ごせるようにしたいと思っています。

早く通信を書かなくては,何が問題かと言えば月謝袋が渡せない。逃げる2 月から受験そして春の講習と何だか追われるような近頃でした。毎年同じこと の繰り返しで進歩のないことが情けなくなります。子ども達はどんどん成長し ていきます,後は衰えるしかない私かもしれませんが、子ども達に負けないよ うに少し勉強しなければと思うこのごろです。 

▼ 高校入試・・・裁量問題が導入されて2度目の入試が終わりました。道コン の分析によると、国・数・理は昨年よりやややさしめで英語は少し難しかった ようです。一昨年に比べれば、標準問題も含め全体に難易度が上がりまし た。そして、来年度以降も同じような傾向が続くように思われます。

さて、 学力検査は裁量問題ばかりが話題となっています。塾業界としては その方が良いかもしれません。少し裁量問題について考えてみましょう。裁量 問題への配点は300 点満点の 56 点(国 21 数 18 英 17)でした。数学は昨年 から3点増えたとはいえ、裁量を除いた点数は246点あります。246 点取れば 大概の高校に合格できます。つまり裁量以外の部分でどの程度の点数が取 れるかが非常に大切になってきます。特に理科や社会で何点を確保できるか は非常に大きいと思います。理科や社会で100点以上取れば,裁量問題だっ て零点ではないでしょうから、 合格圏に限りなく近づくでしょう。所詮, 入試は 点取りゲームです。どの科目どの問題で点を稼いでも良いのです。私として は大騒ぎするほどのことではなさそうに思えて仕方がないのですが・・・。

裁量・裁量と騒ぐ前にするべきことがあるといえます。それはなんといって もランクの確保です。少しでも良いランクがあれば受験に有利なことは間違い ありません。受験が終わると、 毎年のように「ランク・ランク」と思う私です。

●春から新しいメンバーが増えました。別れがあれば新しい出会いがあ る春です。今年も良い別れでなかったかと自分では思っています。会う は別れの始まりと言いますが、今年も良い出会いであり、来春も良い別 れを持ちたいと思っています。

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2010年2月23日(火)No.255

各中学校の学年末試験が私立高校の受験の日程に合わせ実施されました。 学年の成績が決まるといえば大げさかもしれませんが,良い成績を確実なものにする,あるいは失敗を取り返す最後のチャンスの試験です。子ども達も,私達もそれなりに力が入っていたと思います。

試験勉強にも熱が入ったのは当然で,それなりに成果がありましたが,子ども達一人一人あるいは科目別に見ると,バラつきがありました。

それは,学年末試験が学期末試験に比べ厄介な点があるためです。例外はありますが,試験範囲が広いということです。2学期末の試験範囲の後が中心ですが,1年間に習ったこと全部が範囲になる科目が多いのです。いつもより,早く試験勉強を始めたにしても,とても1年間はカバーしきれません。対策としては,配点の大きい部分に力を入れることになり,勉強が偏りがちです。やむを得ないことですが,学年末試験は試験勉強の成果が出にくいといえます。

科目で言えば,単語を覚えているかどうかが成績に響く英語は成果が見えにくい科目でした。日常的に使う機会のない英語は,毎日の接しかたが点数を決める大きな要素だと思います。それに比べ,理科や社会は分野が区切られていることもあって比較的成果が現れやすい科目でしょう。

成果がある,無しは人により科目によって違って当たり前です。子ども達にとって大切なことは,今回の成績に一喜一憂した後,結果を参考にして次の学年の勉強に活かすことです。一歩前に,と言えます。

2年生は4月になれば受験生です。試験範囲の広い学年末試験は高校入試の予行演習といえるかもしれません。試験前にあたふたと勉強をすれば,どうにかなるというものではありません。今から,どのように受験勉強をしていくのか,例えば,受験は300点満点,5教科の総合点で競います。どの科目で点を取ればよいのか,取りやすい科目は何かなど,ちょっと考えてみてください。

1年生は,中学校の1年間のスケジュールや成績の仕組みがわかったと思います。この一年間で得た知識と経験を活かし,受験につながるランクを,いかに上手に取るかを考えましょう。

試験に追われ,子ども達は大変です。しかし,突然にやってくる試験ではありません。試験に追われることなく勉強をしたいと思います。難しいことではありますが,追われるのではなく,子ども達と一緒に楽しく勉強したいものです。

ところで,学年末試験は終わりましたが,受験はまだ終わっていません。子ども達とうれしい春を迎えるため,最後の仕上げが残っています。受験生と過ごす時間は残り少なくなってきました。残された時間を有効に使い,何とか悔いのないように受験の当日を迎えたいと思っています。 

♥公立高校の学力検査が近くなりました。思いつく注意点を書き出しました。

    • 睡眠は十分にとり,脳が十分に働く時間帯を考えて起床する。

    • 5分ほど静かにし,深呼吸をしてみる。気持ちが落ち着きます。いきなり深呼吸といわれても,その時に思いつきません。家で勉強をする前に深呼吸の練習をしてみたらどうでしょうか。

    • 勉強は基本的なことのおさらいをしておきましょう。特に,理科の実験・観察の見直しや社会の用語を確認すると良いかもしれません。

    • 受験前は,「敵にカツ」などといって脂っこいものを食べたりしない。

    • 受験当日の持ち物のチェックも忘れないでください。

    • 公立高校の学力検査のタイムスケジュールは1月末の道コンでわかっていると思います。長い休憩時間の過ごし方など考えておくとよいでしょう。参考書に目を通すことはもちろん,深呼吸や軽いストレッチなどで,体の緊張をほぐすのも良いことでしょう。また,水分補給やトイレなどにも注意が必要です。

 

そして私に出来ること,受験生の幸運を祈ります。

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2010年1月26日(火)No.254

冬休みの間,小6の算数は,中学のことを考えて,文章題を中心にしていました。小学生にしても中学生にしても,文章題が好きな子はあまりいません。実際6年生はかなり苦戦していました。

苦戦の理由は簡単ではありませんが,気になったことがありました。

まず,常識を働かしていない。計算の結果がありえない数字になっていても気にならない。例えば,自動車の時速が2千キロなどとなっても気にもしない。実は,こんなことは小学生だけではありません。中学生でも200グラムのお肉が3万円などとなっても平気などといったことは普通にあります。私が「違うよ」と言うと,子ども達は,まず計算をやり直します。計算間違いの他はないのだろうかと思うほど,ほとんどの子が計算を見直します。

まるで,解答欄に書き込んだらすべて終わりという雰囲気で,自分の出した答えが「自分の出した答えが自分の常識に合うのだろうか,間違ってはいないだろうか」といったチェックを子ども達していないように思います。

自分でチェックできることは他にもたくさんあります。週末に中3は,実戦に向けて模擬試験のような授業をしています。試験を早々とやり終えて,時間を持て余す子もいます。「ありえない答えを書いていないか,チェックしろ」と私が言います。「見直した」と子ども達,それでも採点をしていると,「A・B・C」で答えるべき問題に「ア・イ・ウ」などと書かれていたりします。人間は神ではありませんから,誰でも間違いをします。ですから,「自分は間違えたかもしれない」と自分でチェックを入れる習慣は身につけて欲しいものです。

次に気になったことは,分けて考えることが難しい。例えば,いくつかの文で出来た長い文章題などが代表です。文章を区切って考えようとしない。ですから,出てくる数字を使って,闇雲に計算をします。当たればもうけものといった感じでしょうか。これは,一つの式にして解くことが良いとされているようなところがあって,子ども達の気持ちがわからなくはありません。しかし,一度にすべて解けるわけではありませんから,順序だてて考えるように習慣をつける必要があると感じました。

まるで,私の愚痴を書いているようになってしまいました。書いてきたことは,実は私の課題であります。子ども達は「手順など関係なく,答えがあっているから良い」ということをよく言います。私はそれに対して,カップ麺の話などします。「麺をバリバリ食べて,スープの素の粉をのんで,最後にお湯を飲めば,おなかに入ってそれでよしか」といった調子です。

何からやり始めると問題が解きやすいのか,また他の問題にも使える方法や手順など,しっかりと私が子ども達に伝えなければならないのでしょう。

 

これと言った妙案は浮かびませんが工夫を凝らし子ども達と一緒に,今年も悪戦苦闘をしていきたいと思います。

♥受験生の生活…中学からのお知らせや新聞のコラム欄などに書かれ,すでにご存知のことと思いますが,受験生や家族の方の参考までに書きました。

    • 入学試験は朝から昼間に行われます。試験に備えて、そろそろ夜型から昼型の生活リズムを整えましょう。

    • 一日の生活のリズムを整えるコツは、規則正しく食事すること,特に、朝食を食べることです。

    • 脳は糖分しかエネルギー源にできません。ですから、試験の朝は、炭水化物をたくさん取るのがいいようです。ただし、砂糖分では、お昼まで持たないで、昼前に逆にエネルギー不足になることがあります。 でんぷんで炭水化物を取るのがお勧めです。ご飯、パン、バナナに体を温めるタンパク質が豊富なみそ汁、牛乳、卵です。 脂肪の多い肉類は控えめに

    • 朝食抜きの受験は、まず間違いなく失敗するでしょう。

まだまだ,インフルエンザも気が抜けないようです。入試まで時間がありますが,生活リズムを整え体調には十分注意してください。

 

♥講習は欠席もあまりなく,よく勉強したと思います。冬の講習の頃から,小学生や中1・2年のことを忘れてしまうわけではありませんが,私の頭の中はどうしても受験生を中心に考えるようになってしまいます。私が受験モードに突入したという感じです。わたしが受験モードになったところで,受験生に対する雰囲気作り程度の意義はあるかもしれませんが特に意味があるとも思えません。何だかんだといっても勉強をするのは子ども達なのです。しっかりと勉強して欲しいと思っています。

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2009年12月25日(金)No.253

自分の思いを相手に伝える。恋愛に限らず,感情が絡むことを自分以外の人に思いを伝えることはなかなかに難しいことでしょう。

例えば,感情的なこととは関係がない問題の解き方を子ども達に説明するのは比較的簡単なように思うのですが,なかなか私の意図が伝わらないことがあります。使う言葉を選び,そしてどのように順序だてて話すかということは一筋縄ではいきません。毎日のようにしていることですが,いつもどの子にでも通用するという話し方はないと言っていいでしょう。

この時期,塾で懇談をしていると,伝えることの難しさを強く感じます。お母さん達の子どもに対する思い,子どものために色々と心配し,こうすればああすればという愛情にあふれた思いが,私達には十分に伝わってきます。そして,「お母さんの思いは私達に伝わりました」と,お母さんたちに返します。お母さんからすると,赤の他人である私達とのやり取りは肉親である子どもとやりとりをするよりも楽な部分があると思います。

と言いますのは,「子ども達がなかなか勉強をしてくれない」と言う現実があり,子ども達がお母さん達の思いを十分にわかっていないと思っているように感じることがあるからです。赤の他人であれば,「そんなものか,やっぱりわからない」ですむのでしょうが,親子の場合はそうはいかないと思います。

しかし,「子どもは自分の思いをわかっていない」というのは,実はほとんどの場合,お母さんの思い過ごしです。子ども達は十分にお母さんお父さんの思いがわかっています。少々厄介なことに,勉強が面白みにかけ,そして世の中には愉しく面白いことがたくさんあることです。たくさんの誘惑の中,子ども達は親の期待をしょってその子なりに健闘しているのです。良い点数を取れば自分がうれしいのはもちろん,お父さんやお母さんが喜んでくれる,子ども達にとってこんな楽しいことはないでしょう。ただし,そんな心の中を上手に親に言える子ども達は,ほとんどいないでしょう。

私は子ども達に,良い成績をとるために,自分を教師に上手にアピールするようにと言います。おそらく,どの子もそれなりに学校で自分をアピールするようにやっていることと思います。今の絶対評価という成績の付けられ方を考えれば,昔に比べ,子ども達は大変な気苦労とストレスを感じていると思います。家に帰ればリラックスしたいと思うのは,大人も子どもも同じではないでしょうか。学校そして塾と,勉強はついてまわります。現実から逃げてばかりいられませんが,どこかゆっくり出来る場が必要なのでしょう。子ども達にとって様々なことをやり始めるため,元気を回復する場所が家庭だと思います。

懇談をしていると,温かい家庭の雰囲気が私たちに伝わります。子ども達に,「いいお母さんだね」と私たちが言うと,「そんなことないよ」などと憎まれ口をたたきますが,お母さんたちの思いは,子ども達に伝わっていると思います。

子ども達がなかなか勉強をしないので,しびれを切らし,怒ることもあって当然とおもいます。しかし,子ども達も勉強をしないといけないことは十分にわかっています。子ども達とお母さんたちの思いを,勉強について上手にミスマッチのないように,私たちが調整できればと思っています。

♥師走も残すところ後わずかとなりました。どの家庭も新年を迎える準備にお忙しいことと思います。塾の講習などとわずらわしいものがありますが,子ども達には,クリスマスそしてお正月と続く良い冬休みだと思います。よく受験生にとって新年は受験が終わってからだと言われます。ま,その通りだとは思いますが,年末年始ぐらいはゆっくりと過ごして欲しいと思っています。いえ,お父さんやお母さんに,「正月ぐらいゆっくりさせてよ」と言えるくらい冬休みは勉強して欲しいという意味であります。自分なりに納得の行く勉強をし,受験が待ち遠しいと思えるようになればしめたものだと思います。

こんなことを書いていると,どうしても説教臭くなります。子ども達に「臭い噺は嫌いだ」などといっていますが,押しつまってくると,つい言ってしまいます。いけませんね。ともかく,健康で愉しい,良い冬休みを過ごしてください。

 

今年,一年間色々とお世話になりました。来年もまた,よろしくお付き合いいただきたいと思います。何かと至らないことがあるかと思います。気になること気がついたことがあればいつでもご連絡ください。出来るだけのことはしたいと思っています。良いお年をお迎えください。

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2009年11月25日(水)No.252

11月は各中学の定期テストの月でした。中3は学力テストも終わりました。点数はさておき,試験が終わり,一様にほっとしたことは間違いないようです。楽しみな冬休みまで,後一月たらずになりました。短い期間ですが,子ども達には解放感のある時期になりました。ここは,力を抜きいわゆる充電期間にして欲しいと思います。

充電期間ですから,健康には注意してください。10月頃から新型なのか季節性なのかインフルエンザが流行し始めました。中3では学力Bの試験を受けられなかった子が出ました。新聞報道によれば,テストを延期した中学校があったようです。なので,五段階評価に影響がない学力テストとはいえ,全市でいっせいに実施するテストの日程がばらついてしまいました。インフルエンザが大きな影響を与えたことから,私立高校ではインフルエンザでの入試欠席者に配慮し,再試験を行うところがあるようです。大学入試もそのような配慮をするようです。病気を軽く考えてはいけないということです。

中三生は,ほとんどがインフルエンザに感染してしまったようです。でも,新型と季節性の二つがありますから,話は複雑です。さすがに両方に感染した子はいないのではないかと思います。やはり,受験を考えれば,予防接種が必要かもしれません。

病気はインフルエンザに限りません。このところ寒い日が続くかと思えば暖かくなり,雪かと思えば雨といった不順な天候です。面倒かと思いますが,食事や服装を始め,風邪を引かないように健康面に注意してください。

充電が終われば,エネルギーを放出しなければなりません。活動の時期です。冬休みをいかに活用するか考えてください。私は,以下のように活用したいと思っています。まあ,私一人が張り切ったところでどうしようもないのですが,みんなと一緒に有意義な冬休みになるように努めたいと思います。

◎中3…学区の広がりや裁量問題などの新制度になり2度目の受験生です。裁量問題に限らず,難しい問題が出題されるようになっています。どの教科どの分野に力を入れるべきか自分でも良く考えて勉強に取り組んでください。

数・英・国(標準問題)⇒とるべき問題で確実に得点する力をつける。

数・英・国(裁量問題)⇒対策問題を取り上げるが,標準問題での取りこぼしがないように問題演習をする。

社・理⇒得意とする受験生は,確実性を目指し,不得手な受験生は得点のとりやすい分野を考え最低限の基本事項は押えること。

学校の三者懇談について⇒受験校を決めなければならないように考えていらっしゃる方がいらっしゃるかと思います。願書の提出は冬休み明けであること,そして志願先変更の制度があることを覚えておいてください。決めてあるにこしたことはありませんが, 迷うことも大切かと思います。親子でよく話合い学校の先生から十分に納得できる説明を受けることも必要かと思います。一月の道コン結果なども参考にしていただければと思います。

◎中2…定期試験前の勉強で気になったこと。追われての勉強あるいは作業なのか。いつものことですが,ワークを仕上げ,落ち着いて勉強が出来なかった子がいたことが課題です。塾でも積極的に学校のワークを取り入れ,追われることのないように工夫を凝らさなければならないと考えています。学年末に向けて冬休みに取り組むつもりです。

数⇒学年末テストを考慮し復習と予習(一次関数と図形の問題など)

国⇒問題演習

英・社・理⇒復習を中心に(歴史は予習も予定)

◎中1…中2と同じことが言えます。何よりも試験範囲の広さなど,初めての経験で戸惑いが大きかったようです。これを次の試験の教訓とし,追われない勉強にしていきたいと思います。冬休みは三学期の内容もふまえ,子ども達それぞれの課題を考えていきたいと思います。

数⇒復習と予習(比例・反比例と面積・体積の問題など)

国⇒問題演習 英・社・理⇒復習を中心に

◎小6…冬休みまでで,勉強はほとんど終わるのではないかと思います。例年三学期は卒業式の準備のようです。私は中学の準備期間かと位置付けています。中学に向けて勉強を進めたいと思います。

算数⇒分数や割合・速さ・面積や体積などの文章題を中心に

国語⇒答え方と問の読み方を中心に

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2009年10月28日(水)No.251

「聞いていると面白いよね」と隣の部屋で授業をしているおばさんです。私と子どもとのやり取りを聞いての感想です。部屋が分かれていてもオープンスペースのようなものですから,私の声は筒抜けです。特に面白いことを言っているつもりはありませんが,おばさんと一緒に隣の部屋で聞いている子ども達も笑っていますから,どこかおかしいのでしょう。

理由として考えられることは,何度も同じことを言う私がおかしいのでしょうか。「同じことを同じように」など,いくつか定番の台詞があることは自分でも気がついています。定番の台詞ですから,場面が違っても使っています。隣で聞いていると「また同じことを言っている」になるのでしょう。

ところが,それ以外に自分で気がついていない定番があるようなのです。今までも,時折,「おじさんて,○○○ってよく言うよね」などと子ども達に指摘されてきました。言われてはっと気がつき,「その通り,よく使ってるよ。もっと他の大事なことをちゃんと覚えてくれよ」と思ったりします。そして,指摘されてからは,その定番の台詞を言うたびに気になってとても使いづらくなります。

使いにくくなって,その後どうなってきたのでしょうか?私もおばさんも,そして子ども達も,まさか追跡調査はしていません。おそらく,気になって仕方がないので徐々に使わなくなり,そして,最後は自然消滅なのではないかと思います。子ども達から「最近は○○○を言わなくなったね」などと言われたことがありませんから,使わなくなったことに気がつかないようです。

消滅しても特に困ることは無いのですが,勉強の説明のために使っていた台詞であれば,使わないわけに行きません。ですから,表現を知らず知らずに変えているのだろうと思います。説明の仕方を変えることは結構あります。説明がうまくいかない場合など意識的に変えます。変えようと思って変えていますから,どのように変えたか覚えていたりします。しかし,子ども達に指摘された表現をどのようにかえていったかは,ほとんど記憶にありません。自分の使っている言葉なのですが,なんとも頼りない話です。

桂米朝という関西の落語家がいます。落語家では初めての文化勲章受勲者になるようです。関西の落語家ですので,私やおばさんには江戸前の落語よりもとても聞きやすく楽しめます。じつは,落語には古典と言われる古い話が結構あります。古い時代の噺になると,今の若い人にはわからない言葉が結構あり,説明しながら噺を進めたりするそうです。それだけでなく,今の時代に合わせた話題も盛り込むそうです。ですから,同じ噺であっても十年前に演じたものと今の時代に演じるものとでは,話の中心は代わらないのですが細かい部分は多少違っているそうです。

同じように考えれば,私の演目は変わりませんが,相手である子ども達は毎年変わります。性格の違いは当然ですし,それ以上に変化が激しい時代です。昨日の評判になったことが今日は忘れ去られるような時代です。私の定番も変わっていってよいのでしょう。

私の話などどこが面白いのかわかりませんが,笑えるということは,何がしか私の話を聞いていてくれているということなのだと思います。当然ですが,説明する側としては「もっと大切なことを聞いて覚えてくれ」という思いもあります。しかし,勉強という今一つ面白みのない中に,笑える私の台詞があるのならそれはそれでよいことなのだと思っています。

 

とはいえ,笑われている私のほうは,「何がおかしいのだろうか」とどこか釈然としない気持ちがなくはありません。そして,私の気持ちとは関係なく,私の話を聞いて笑っているということは,相変わらず,自分で気がつかない口ぐせのようなことが出来ているのでしょう。いつかは,そのうち子ども達から指摘され,同じことを繰り返していくのでしょう。出来れば私の説明が少しずつ進歩していることを願わずにはいられません。

♥新インフルエンザで学年・学級閉鎖が相次いでいます。塾生も大半の子ども達が感染したようです。今は一段落したようですが,定期試験に向け,落ち着いて勉強が出来るように体調には十分気をつけてください。

♥体調といいますと,5時から始める時は,子ども達はおなかをすかしがちです。学校帰りですぐに塾に来るため時間がないと思います。おにぎりやチョコなど軽い食べ物を持たせていただければと思います。

 

♥試験が近くなりました。対策のため時間割が不規則になります。印刷物を渡せればよいのですが,口頭で伝えることもあると思います。塾の日時の確認をよろしくお願いいたします。

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2009年9月29日(火)No.250

私と同じように個人塾をしている方のグループがあり,そこからお便りをいただきました。お便りのテーマの一つが,「なぜ,学校の勉強をするのか。学校の勉強は何の役に立つのか」という子どもからの問いかけでした。何人かの方がそれぞれの考えを書かれていました。地域と関係なく,子ども達から同じことが問われるようです。私も何度も子ども達から聞かれ,そしていろいろと話し通信にも書きました。しかし,子どもを納得させる答えは見つかりません。「なんの役に立つの?」という問に子ども達のそれぞれの思いがあるのですから,すべての子どもに通用するような正しい答えは無いように思いました。

答えは無いのだろうと思いますが,そして,「なんの役に立つの?」という問が私には気になります。

一つは子ども達の受け身な気持ちです。「やらされている」という意識が強いことがあると思います。しかし,知ってみようとか,やってみようとか積極的に係わろうという雰囲気が少ないように思います。

そして,子ども達が学校の勉強に意味があると思っていないということです。そこで,学校の勉強の中身について考えてみました。子ども達から見ればわかりにくいであろう大人の集団である社会からの子ども達に対する要求が,学校の勉強の内容には含まれています。これから一人前の社会人になるためにはこの程度のことは身につけて欲しいという要求です。しかし,社会と一くくりに言いますが中身は様々な人達で出来たものですから,当然子ども達への要求も多様です。まあ,何でも放り込んだ鍋料理みたいなもので,たくさんの要求を取りまとめて学校で教えているといったところではないかと思います。お味についての保障が無いといった感じです。

また,大人といえば身近な親の子ども達に対する思いが込められてもいます。これは学校の学習内容というよりは学校という制度に対する思いといった方が良いでしょう。社会の要求や現実を知る親の思いは,子ども達が将来生活をしていくのに困らないように,出来ればよい生活が出来るようにと願うことではないかと思います。こうした親の思いは発展途上国などの貧困から何とか抜け出して欲しいという思いに顕著に現れていると思います。豊になり,不自由を感じない生活をする子ども達には縁の無いことのようです。親の思いはなかなか勉強の動機付けにはなりにくいということだと思います。

実は,何だか私は寂しく感じます。「役に立つの?」という問は,裏返すと,「役に立たないからやらなくてよい」ということでもあります。「役に立つか,たたないか」という点が大切な理由というのはさびしく感じます。遊びや音楽など,それこそ役に立つからするものでしょうか。私が中学生の頃,ビートルズが大流行でした。しかし,長髪にしたりエレキギターを弾いたりすると,不良のように言われた時代で,大人たちからはビートルズなど役立たずの代表みたいなものだったと思います。ところが,今はビートルズの曲が音楽の教科書にあります。大人と同じように子ども達が,「役に立つ,立たない」と子ども達が考えることに寂しさを感じるのは,歳をとった私の感傷かもしれません。

大人の側のことを書いてきましたが,子ども達の方にも多種多様な欲求があります。子ども達の求めるものが違うのですから,たった一つの結論とか答えは無いのだろうと思います。

ただ,勉強はゲームやスポーツのように面白いものだと子ども達に何とか思ってもらえればと思います。そのためには何をすれば良いのか?工夫をしなければならないことだけは間違いありません。ぼけないためにも色々と考えていかなければと思った次第です。

 

♥同業者の文を読むことも大切ですね。そして,文章からは子どもの問に対する答えよりも, 書かれている方たちの子ども達との接しかたというか,何とか子ども達の疑問に応えようという思いと熱意のほうに感心させられました。「そうか,こんな風に子ども達に話しているの。こんな答え方や考え方があるのか」,様々な人が熱い思いを持って,子ども達と向き合っています。狭い世間で暮らす私にはとてもよい刺激になり,元気をもらったように思いました。

♥中3の学力Aが終わりました。裁量問題のことがあってか,数学の平均点は低めだったようです。子ども達は「学力はどれが難しいの?Bなの?」とか私に聞いてきます。難易度が気になるのはわかりますが,一人だけ難しい問題を解かされということではありません。みんな同じ土俵で勝負します。自分の力を十分に発揮すること,そしてより力をつけるようにして欲しいと思います。予定にあるように対策を行いますが,自分でしっかりと勉強をして下さい。

♥新インフルエンザなど騒がれています。健康面や食事などに注意してください。家庭で,ゆっくりした時間が過ごせるようにしていただければと思います。

 ♥二学期の中間テストが終わりました。実施しない中学がほとんどですが,11月のテストは広い範囲となります。ワークやノートなど提出に備え今から準備を怠らないように心がけてください。

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2009年8月27日(木)No.249

出来るだけ歩くように心がけています。エコブームとは関係はありません。夏の暑い日と雨や雪の日は面倒で,車を使いたくなります。健康のためと思いつつ,結構簡単に車の誘惑に負けています。楽をしたい気持ちは当然の様にありますから,あまり無理をせずに歩くことを続けたいと思っています。

楽をしたい気持ちに勝るものは,楽しみでしょうか。「ちょっとしんどいな」と思っても,「ちょっと愉しいこと」があれば結構続くものではないでしょうか?川のほとりや公園を歩きますと,花や木,時には鳥など季節によって変化があって,それなりに好いものです。意外と人様の庭が,綺麗ですね。ガーデニングなどがブームになったこともあって美しく手入れされた庭がたくさんあります。自分では出来ないのですが,見ることは簡単です。私の知らない花が多いのですが,知っている花があれば何となくうれしく感じます。

そして,駅前やバス通りでは,卒業生等に出会います。車と違って,ほんの少しの時間ですが言葉を交わすことが出来ます。先日は,卒業生のお父さんと出会いました。そのお父さんは交差点を曲がろうとしていました。しかし,車が混んでしばらく曲がれませんでした。その合間に,息子さん,塾の卒業生の消息を話してくれました。

以前,お父さんから,息子さんが人と係わることの多い福祉関係の仕事をしていることを聞いていました。実は,彼は真面目な子でしたが,とてもおとなしい子で,目立たなくてあまり他人と上手に付き合えないといったタイプでした。そして,お父さんはそんなことを心配していました。ですから福祉の仕事と聞いたとき,ずいぶん変わったなと私は思っていました。そんな彼が,今度はニュージーランドに,仕事の関係の勉強をしに行くというお話しでした。しかも,向こうでそのまま仕事をするかもしれないとのことでした。

外国に行き勉強して仕事をする,積極的な姿勢を示す彼に,私は本当に驚かされました。おとなしく,引っ込み思案で消極的に見えた彼でした。お父さんも私と同じように息子を見ていたと思いますから,私が中学生の頃の彼に持った印象は間違いではなかったと思います。何かきっかけがあり,隠れていた彼本来の姿が現れたのか,あるいは変化したのでしょう。中学生の頃の様子からは考えられないことでした。人は変わるものだと私は何度か通信に書いてきました。しかし,これほどイメージが変わった子はあまりいませんでした。

というよりも,人は絶えず成長をしているということだと思います。私の中のイメージが,中学生で止まっていたためでしょう。高校,大学や専門学校そして社会人と環境が変わることは大きな刺激です。刺激を受け,そこから何かを学び人は変わっていくのは当たり前なのでしょう。久し振りのことでイメージのギャップが大きく,私が驚かされたのでした。

歩いていると,こうした出会いが時にあります。中学生の頃とかわらない子もいれば大人びた雰囲気になった子もいます。女の子と歩いている卒業生に出会うこともありました。「まだ塾をやってるの」などと言われることもあります。彼らと過ごした時間はそれほど長くはありませんが,顔を合わせ,言葉を交わすことは,歩くことの一番の楽しみかもしれません。

♥北海道学力コンクールの個人票…個人別の成績表を手渡しています。個人票の詳しい見方は,裏面に記載されていますので参照してください。ここでは注意していただきたい点を書いておきます。

当然ですが,道コンの結果は高校の合否を決めるものではありません。8月時点での自分の相対的な位置を知る目安になるものです。そのためには,300点満点の点数よりもSSに注意してください。点数が前回よりも悪くともSSが上がっていれば,自分の位置が良くなったことを示しています。

また,高校の合格可能性が示されていますが,可能性は自分のA~Mのランクと道コンの点数とによって大きく変動します。ランクまたは点数のどちらか一方が足りないと,可能性は低くなります。

こんなことを参考に,自分の目標を決める手がかりにして欲しいと思います。成績はこれから上がりもすれば下がりもするものです。

 

♥講習が終わりました。例年になく涼しい夏で農作物の出来が心配されていますが,勉強をするには助かりました。そのおかげも多少はあるかもしれませんが,子ども達は良く勉強しました。成果が現れるのはこれからのこととは思います。そして,これからもむらのない勉強を続けて欲しいと思います。

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2009年7月27日(月)No.248

夏休みの講習が始まります。懇談でお話した内容と重複しますが,中2・3生に講習を始める前に話したことを書いておこうと思います。

一つは裁量問題についてです。裁量問題の難しさがずいぶんと話題になっています。ところで,裁量問題の配点数は,国語21点・数学15点・英語17点で計53点でした。裁量問題以外の配点が247点ということです。そこで,各高校の合格平均点はどうだったのでしょうか?道新の入試情報誌によればずいぶんと低くなったようです。来年度は皆が対策をしますから,最低点は上がると思います。しかし,塾生が裁量問題で零点とは考えにくいですし,中には247点満点で勝負してもそう困らない学校もあるように思います。どの科目のどの分野で自分は点数を取るのか,言い換えるとどこを捨てるかということになります。裁量問題のおかげで平均点が低くなったということは,捨てる分野が出来たとも考えることが可能です。まあ,受験というのは,所詮点取りゲームです。どこで取ったから偉いということはないわけです。どう攻めるか一工夫の余地がありそうです。

子ども達の勉強を見ていると,「目指せ,満点」という雰囲気を感じます。満点など取らなくても合格は出来るし通地箋に5はつきます。限られた時間での勉強です。満点を取るための時間を他の有効な勉強,例えば音楽や技術の試験勉強にまわせばランクを取れるかもしれません。入試勉強だって同じです。まだまだ時間があるといっても有限です。特に中3は必要なランクや点数などといった条件が決まりつつあります。どの科目のどの部分に力を注ぐかなど,より具体的な勉強プランを考えていく必要があります。

入試は少し先の話ですが,とりあえず,8月に道コンがあります。志望校に合わせ,目標点数を決めること,それも科目ごとに決めるように伝えてあります。勉強を進める上で,今後の参考にもなるかと思います。

もう一つは,志望校の話になります。中3は全員が志望校を決めていますから,話が具体的になります。しかし,中2は志望校があるような無いような,微妙な感じです。情報が足りないといったこともありますが,自分なりの目標の高校を設定して欲しいと思います。目標というのは届きそうで届かないから目標といえます。現在のランクより少し上を考えて欲しいと思います。2年生は,まだ時間がありますから,その目標が達成できたら,新たな目標を設定していけばよいと思います。

そして,中1はわからない知らない状態ですから,怖いもの知らずの高望みでよいのかもしれません。勉強をするうえで少しでもモチベーションを上げる手助けになるかと思い高校のことを考えるように話しました。

その他としては,日々の勉強について生活リズムの中に,勉強をする時間帯をきちんと取るということです。家庭や学校での生活はそれなりに一日のサイクルが決まっていると思います。その中の決まった部分に勉強の時間を組み入れることです。当たり前のことだと思いますが,テレビを見る時間帯なども含め見直しが必要かもしれません。ご家庭の協力が必要な部分といえます。特に中3は部活が終了し,生活サイクルが変わりますから,空いた時間をどう過ごすか考えて欲しいものです。

♥中1には一人一人に内申点などの漠然とした話しをしただけです。一度,入試の仕組みなどまとまった時間をとって話をしたいと思っています。もし,できるようでしたら,家庭でネットを利用して,色々な高校のホームページなどをのぞいてみて下さい。よいことしか書いていないのは当然ですが,高校の違い,個性が見えてくるかも知れません。

♥中1・2はランクを取る必要があります。ノートやワークの提出など大変といえます。特にノートなどどんな風に作ればよいのか子ども達には難しいかもしれません。子ども達はつい「自分はきちんとしている」と思っているケースが多いようです。自分がそう考えていても先生がどう見るかは別のことです。ですから,身近な手本を参考にして自分を見直してみて下さい。すでにノートやワークの成績が付けられています。A○やAを取っている同級生がいないでしょうか。一番身近なお手本かと思います。やはり先生によって好みがあって当たり前で立派なノートの定義は人によって異なるようです。よく先生や同級生を観察して下さい。人まねをしろとは思いませんが,良い点を見習うことに誰はばかることは無いはずです。先生や同級生の様子をよく観察してみてください。成績に関係が無くても,観察してみると旭山動物園よりも面白いかもしれませんよ。

 

♥なお,小学生には夏休みには少し難しい問題を練習すると話してあります。6年生ですから,学校の問題に比べ難しく,そして学校のテストには出ないかもしれませんが,中学のことを考えて取り組んでみたいと思っています。

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2009年6月26日(金)No.247

毎年のことですが,六月は試験に始まり試験に終わる月です。思うに熱く燃えているのは私とおばさんの二人かもしれません。二人は試験範囲をにらみ,「範囲が広すぎて大変だ」と文句を言い,狭ければ狭いで「二学期のテストが大変だ」と,やはり文句を言いながらプリントなどを用意します。

「さあこれだけやるぞ,今日のノルマだ」などと張り切っている私です。子ども達は何とかノルマをこなそうと時計を見ながら苦戦をしています。子ども達がうまく解けなかったり間違えたりすると,当然ながら,私は子ども達に説明をします。最初は張り切って,そして,子ども達に上手に伝えられないもどかしさから,徐々にイライラが増していきます。そのイライラを抑えて説明するのはなかなかの苦痛です。おそらく,自分ではわかりませんが,声の調子は変わっていっているのでしょう。私だけが必死になり夢中で問題を解いているのかもしれません。

子ども達が試験に追われるのは当然ですが,こちらまで試験に追われたようになってしまいます。大人気ない話です。大人として,ほんの少しの余裕と遊び心があれば良い,といつも思います。しかし,実際問題として成績がついてきますから,そうのんびりと構えるわけには行きません。

その代わりというか埋め合わせに試験が終われば遊ぶことにしています。中3あたりは,試験勉強の最中から「ゲーム大会はいついつだね」と心得たものです。試験後には,版ゲームとカードゲームをすることが恒例となっています。私にすれば,そんな程度を楽しみにして勉強に励んでくれるのならこんな良いことはありません。ゲームの日は私たちにも愉しい一日でもあります。

「よく遊び,よく学び」は当然のことですが,限られた時間の中で両立させることはなかなか難しいことです。なんだか「遊び」と「学び」というと相容れないもののように思いがちですが,「遊び」と「学び」は,まったく別物として切り離されたものではないと思います。「遊び」の中に「学び」があり,「学び」の中に「遊び」があるのが本来の姿だと思います。

「遊び」の中で学ぶことは子ども達にゲームをやらせれば大丈夫です。自分たちで勝手に知らず知らずに学んでいきます。難点はゲームの中の「学び」は直接学校の勉強,と言うかテストの点数に結びつかないという点でしょうか。

一方,「学び」の中にどう「遊び」を持ち込むかはなかなか難しいことです。特に学校の勉強というのは厄介です。やはり,テストの点数,特に塾に求められているものですから,私が何だか点数に追われるような気分になってしまいます。性格もあるのでしょうが,カリカリしてしまいがちです。

でも,どんな場面にだって楽しみを見つけるのが人間なのだということも思います。必死になると見えなくなる部分が出てきます。少し角度をかえて見てみる,違う面が見え,何か思わぬことに気がつくかもしれません。そんな気持ちのゆとりを身につけて,「遊び」の中から何かを学び,「学び」の中に遊びがあるという状態になれれば素敵だと思っています。

♥定期試験が終わりました。今年度の公立高校の入試問題が難しくなりました。北海道学力コンクールを主催する進学舎によれば,裁量問題が難しかったのは当然ですが,裁量問題を使わなかった高校の合格平均点も低かったそうです。つまり,全体的に入試問題が難しくなったということです。高校入試の雰囲気が変わってきていますが,各中学の定期試験の問題はどうだったのでしょうか?結果が出ていないのでわかりませんが,子ども達から聞いた出題内容からは特別難しくなったようにも感じられませんでした。中1はやはり初めての定期試験ということもあって,苦労だったようです。結果はどうであっても,二学期の試験に今回の経験を生かして欲しいと思います。私たちも,次からの指導に生かしたいと考えています。

♥学校の提出物は期日を過ぎても必ず提出して下さい♥

 

提出物は子ども達の成績に係わっています。提出期限を守って提出しなければ成績を下げられる可能性があります。しかし,期日を過ぎてしまうと,評価してもらえないとあきらめて提出しない子がいます。どうもそうでもなさそうです。中学によって違いはあるようですが,期限を過ぎていても提出すれば,零点ではなさそうです。何事も最後まであきらめないことが大切なようです。

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2009年5月25日(月)No.246

「分けて考える」,今年は子ども達にうるさく言っています。今までも子ども達に「困難は分割せよ」とことあるごとに言ってきましたが, いつもよりも,徹底して子ども達にうったえようと思っています。

例えば,中一は「正負の数の計算」をしています。計算の手順を,プラス・マイナスの符合を決めること,数の計算をすることと二つに分けています。中2・中3の文字の式では,もう一つ文字の計算が加わって,計算問題を三つの過程に分けてする。また,文章題は問題の文章を幾つかの部分に分けて読むようにするということもしています。

そして,英語では,英文を意味のまとまりで分けるのは当然として,単語の読み方まで部分に分けて考えるようにしています。子ども達は,英語の単語を丸覚えしているケースがよく見られます。しかし,単語を音に分け,英語の読み方と文字の結びつきを覚えるようにします。部分に分けて覚えれば,他の単語にも共通する部分が出てきますから,覚えることがとても楽になります。

小・中学校で習う勉強は,西洋から入ってきたものが多くあります。西洋の学問は,物事を細かく分けて考えるということが多いように私は思っています。例えば,人間の身体はいくつかの器官に分けられ,器官は組織に,そして組織は細胞に,さらに細胞を作る細かな部分,といった具合です。

実は,分けることは西洋の勉強に限らないでしょう。分業などは日本でも普通の行われてきたことでしょう。人間の能力には限りがあります。何もかも一度に出来ることはしれています。

ところが子ども達は,簡単な問題も難しい問題も一度にすべてをやろうとしているようです。パパッと簡単に解決,まあ,格好が良いといえば良いかも知れませんが,何もかもそんな風にうまくいくわけがありません。いえ,一度に何もかもということの方が珍しいことではないでしょうか?

難しい問題は簡単な事柄を組み合わせたものが少なくありません。算数でも数学でも二度三度と計算をしなければ答えにたどり着かない問題は普通にあります。一つ一つは易しくとも,組み合わせれば手間が掛かり,手順を間違えれば解けないこともあります。でも一つ一つが易しいせいなのか,簡単な問題の成功が忘れられないのか,一度に答えが出るかのように問題に取り掛かります。そして行き詰ってしまいます。そして,出来ない,分からないとなってしまいます。しかし,一つ一つの過程だけを取り出せば,子ども達は解くことができるのです。どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。

そんな子ども達を見ていると,「物事を分けて考える」といった練習をしていないように私には思えます。いえ,問題を幾つかの部分に分け,一つずつ順番に解決していくという発想そのものがないように見えます。そして,良く知っていることを組み合わせた問題は,子ども達には,まったく別の問題に見えてしまうようです。そのため,知っている事柄を使ってみようと思いもしません。

ところで,分けたものは組み立てなければ元に戻りません。当たり前ですが,ばらしたものを組み立てるという作業が必要になります。これはこれで厄介です。ここで手順が問題になってきます。後・先をまちがえると元も子もありません。今までの努力が水の泡になってしまいます。

一つの問題を解くため,どのように分けて考えどのような手順の解法が効率的かということを具体的に子ども達に伝えていきたいと考えています。

どうして,分けることや手順などといった当たり前のことを私が子ども達に言わなければならないのでしょうか?分けて,手順を考える,日常生活では当たり前なことですが,勉強となると別物になるようです。

リモコンのボタンを押す,パソコンのワンクリックで何でもできるといったことが関係あるかもしれません。便利な世の中になり,途中にどのような手順があるのか考えなくても結果が出てくるせいかも知れません。便利さに慣れきった生活の中で何か大切なものが,スルリと私たちの手から抜け落ちたのかもしれません。

 

♥内申点について♥5段階評定はどのようにして決められるのか?昨年度の資料を取り寄せました。絶対評価と観点別評価ということで,ずいぶんと複雑な仕組みになっているようです。評定をつける先生達は大変かと思いました。しかし,良い成績を取ろうと思う中学生はもっと大変なようです。現在,資料を整理中です。整理が終わり次第,子ども達に資料を手渡します。

♥試験勉強♥5月末から運動会,宿泊や修学旅行などの諸行事がたくさん予定されています。忙しい時期ですが,その合間をぬって中学の定期試験がありますので,6月初旬から試験対策の勉強を予定しています。中学により日程が違いますので,試験勉強の日程は子ども達にその都度連絡します。曜日や時間帯が通常とは,大きく異なりますので注意してください。

 

勉強をするにあたり,各自,目標の点数を考え,効率の良い勉強を心がけてください。中2・3年生は先生の癖などもある程度判っていますから,試験に「山を掛ける」ことができるように,授業をよく聞いて下さい。そして,中1生は,何が授業を聞く中で大切か自分なりに決めて試験を受けるようにしましょう。

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2009年4月24日(金)No.245

こんなにもうるさく,「勉強しろ」だの「宿題だ」と子ども達に言うのは,私にしては珍しいことです。子ども達にすれば,うれしいことではないでしょう。学校で「勉強しろ」といわれ,きっと家でも言われていることと思います。そのうえ,塾でも言われ,しかし,塾は勉強をしに来るところだから,私が「勉強しろ」と言うのは当たり前のことなのでしょう。

そもそも,「勉強しろ」と言われたからといって,子ども達が勉強をする訳がない。私は子どもの頃,どれだけ親に言われたことやら。言われても,言われても,やらなかった小・中学生時代でした。そのおかげで今の私があるという説もありますが,あまりに言われたので,自分の子どもには絶対に「勉強しろ」と言わないことにしました。実際には何度か言いましたが,私が口にしたくない言葉なのです。

そんな私が,宿題の表を作ったりして,自分でもおかしなことに思えてなりません。なぜ,宿題の表などを思いついたのか?一つは絶対評価のことがあります。学校のワークの提出を考えれば,毎日のように少しずつする習慣がないと大変なことになります。提出期限直前,定期テストの前ですが,テスト勉強そっちのけでワークの空欄を埋める作業をする破目なります。ですから,少しずつ問題を解くとは,どんなことなのか実感して欲しいということがあります。そして,一日の生活サイクルに勉強をどう取り入れるかを考え,自分なりの勉強のペースというかリズムを作るきっかけになればと思っています。

もう一つは,最近の色々な塾のチラシなど見て感じることから来ています。勉強が軽く見られていると私には思えてなりません。塾のチラシは塾の宣伝ですから,当然のことながら,いかにも簡単に成績が上がるように書いてあります。また,部活や他の習い事に差し支えないようになど,自分の都合に合わせ,勉強できますとあり,一見,もっともらしい書き方です。色々とやりたいことをしながら,ついでに勉強もすれば大丈夫といわんばかりです。そんなこともあってか,勉強は部活や習い事の合間を縫って,まるで片手間でできるし,そして簡単にすぐすぐ成績が上がるように思っている人が,子ども達に限らず大人にも多いように感じられます。勉強はこんなにもなめられているのか,私が嫌いな勉強ですが,何だかこんなに軽く見られては勉強がかわいそうでなりません。しっかりと,生活の中に組み込んで取り組んで欲しいという私の思いといっていいでしょう。

しかし,「宿題しろ」や「勉強しろ」と塾で言うのは,私だけでなく子ども達にとってもあまり面白くありません。やはり,子ども達と私とが接する場面,目の前にいる子ども達が問題を解いている,それが私の勝負の場だと思っているからです。

私は毎年,同じような内容の勉強を子ども達としています。しかし,私は異なる子ども達に接しています。子ども達が違えば,問題を解くとき,問題文のどこに注目し,どう解こうとしているのかは違います。私には,まったく思いがけない解き方をしたり,思いもしない見方や捉え方をしていたりします。私からすれば,新しい発見です。解き慣れた手あかにまみれた問題が,違ったものに見えるときです。私にとっては楽しい一瞬であります。そして,子ども達にそんな楽しさを上手に伝えられときは,もっとうれしい気持ちになれます。いつもいつもあることではありませんが,いつものことなら喜びは半減です。そんな場面を目指し子ども達と勉強をテーマに向き合っている場が私の勝負の場であります。

そして,何よりも勉強は楽しくあるべきだと思います。楽しいからこそ継続することができるといえます。子ども達が楽しめるようにするためには,何よりも私が楽しまなければならないのでしょう。子ども達と勉強を通してそんな楽しい時間を過ごせればと思っています。しかし,勝負では面白くありません。子ども達と命のやり取りをしている訳ではありません。難しいことですが,塾で過ごす時間の中に遊びが必要だと思っています。「よく遊び,よく学び」,是非そうありたいと思っているのですが,なかなか思うにまかせません。

 

限りある時間の中で,聖徳太子のように,勉強も含め何もかもすべてのことを充分に達成し,すべてを成功させることの出来る人がいるかもしれません。しかし,私のような凡人は何かを達成するためには,例えば勉強のために遊ぶ時間を減らすなど,何かを犠牲にしなければなりません。何かを手に入れれば何かを失うのが普通の人ではないでしょうか?何が大切なのか何をすればベストなのか,私を悩ませる問題です。いかにすれば塾が楽しい場になるのか?妙案はないのかもしれませんが,これからの大切なテーマとして考えていきたいと思います。

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